「お金の知識をあなたの力に」、中立・公正、金融経済教育推進機構 J-FLEC公式ホームページ始動。note763日目
日本のマネーリテラシー向上をめざす公的機関、金融経済教育推進機構の公式ホームページがオープンしました。
かねてより準備がすすめられていましたが、今年の8月からの本格稼働へスケジュール通りに進んでいるようです。
金融経済教育推進機構…長いし漢字の画数が多い!と思っていましたが、今後はJ-FLECと呼ぶことになりそうです。
Xでのポストもはじまりました。
気になるのは、J-FLEC認定アドバイザー。
中立・公正を目指すため、金融商品の販売等にかかわっている人を除外することになっています。
ということは、今お金に関して相談するといえば一般的にすぐ思い浮かぶだろう、銀行や保険代理店は対象外になることになります。
お金の専門家もかなりの人数のかたがそこにいるため、そこをはぶいてしまうと、アドバイザーのなり手がかなり不足してしまうのでは、という懸念の声もあります。
たしかに、後でふれるこの組織の目標は、講師派遣実施年間1万回、参加人数年間75万人と、いまの倍の数字です。
いまの数字はそういった金融機関のものも含まれているでしょうから、それを補いつつ倍増はなかなか大変です。
ですが、中立・公正を掲げるうえでは、やはり、ここはがんばって守って貰いたいと思います。
中立・公正な立場といえば、ファイナンシャルプランナーが上げられます。
私もAFPとして登録していますが、ファイナンシャルプランナーは倫理規程が厳しく、また、きちんと倫理関係の知識もアップデートしていかないと資格が更新できないことになっています。
あるいは、金融機関にもファイナンシャルプランナーのかたはたくさんいるので、ファイナンシャルプランナーであれば対象とするというのが、ぎりぎりのラインではないでしょうか。
また、これらのアドバイザーが行なうものとしては、個別相談が予定されています。
最初は初回相談料が80%、最大8000円まで割引になるクーポンも予定されているとのこと。
ということは、1時間1万円が当初は相場ということになりそうです。
こういった活動を通して達成する目標を、J-FLECは日本の金融リテラシーを欧米なみに引き上げるとしています。
それをはかるために、事前、事後、9ヶ月後に同じような質問をもちいて調査を行なうようです。
では、どんな問いが投げられるのでしょうか?
例として上げられているのは、こんな質問です。
いちばん上の質問は、金融リテラシー調査のように、金融リテラシーを直接問うものとなっています。
設問例①「金融リテラシーの向上」
100万円を年率2%の利息が複利でつく預金口座に預け入れました。これ以外に口座への入金や出金がなかった場合、5年後には口座の残高はいくらになっているでしょうか。利息に掛る税金は考慮せずにご回答ください。
1.110万円より多い
2.ちょうど110万円
3.110万円より少ないい
4.上記の条件だけでは答えられない
複利の問題です。
さて、どれが答えでしょうか。
複利という点をふまえずに考えると、100万円の2%は2万円、5年間だから10万円、というところにいきそうです。
それ以外に条件がないことから、3と4は除外できます。
となると、1か2かまでは絞れます。
どちらになるか、で複利が効いてきます。
答えは1。
1年目についた利息の2万円に対しても、利息がつくのが複利です。
結果はこうなり、110万円より4000円ほど多い、ということになるのです。
この複利の問題、2022年の日本の正答率は43%。
半数未満の人しか正解していないということになっています。
対してアメリカは70%超えです。
日本に住む人の半数以上が複利についてわかるようになったら、お金だけてはなくてもっといろいろなものが良い方向に変わるかも!と思うのは私だけでしょうか?
J-FLECの本格稼働が楽しみです。