学ぶために休暇をとる!に人も会社も支援強化

岸田内閣がすすめている「新しい資本主義実現会議」が2023/4/12開催され、「三位一体の労働市場改革」に具体的な案が提示されました。

6月までに指針をまとめるスケジュールなので、そろそろ地固めに入るころではないでしょうか。

学び直し(リ・スキリング)は、その三位一体の筆頭としてあげられています。
ちなみにのこりの2つは、以下の通り。
・職務に応じた適正なスキルの評価
・自らの選択による労働移動の円滑化

今回の資料をみると、学び直し(リ・スキリング)はますます個人の選択にゆだねられ、個人差がついていきそうです。

なぜなら、学び直しのための支援を個人に対して行なうことを拡大し、リ・スキリングのために休暇をとる社員がいる会社を支援する、という構造になりそうだからです。

新しい資本主義実現会議(第16回)
三位一体労働市場改革の論点案より
新しい資本主義実現会議(第16回)
三位一体労働市場改革の論点案より

リ・スキリングのために休暇をとる社員がいる会社を支援する、具体的な一例はこういうことです。

現在、雇用調整助成金という雇用保険からでる助成金がありますが、これは、景気が悪くなったとき社員を解雇するのではなく休ませるのであれば、そのぶんお金を出して支援しますよ、というものです。

そこに、ただ社員を休ませるのではなく、リ・スキリングを要件につけよう、という案がります。

この案はデンマークで先行事例があり、その例では、賃金補助をすることが、リ・スキリングを行わせる強いインセンティブとなることが認められているとのこと。

第14回新しい資本主義実現会議 基礎資料より

日本でもはたして同じ結果になるかはわかりませんが、休暇による雇用調整よりは、教育による雇用調整のほうが、休ませることに意味が付与されます。

そのうえ、その教育費を会社が負担するのではなく、国からの支援を受けつつ個人が負担する、というのであれば、会社にとっては単に休ませるよりはそのほうがよいでしょう。

さらに、自己都合退職してもすぐに失業給付がもらえるということであれば、会社都合でリ・スキリング休暇→退職して学んだスキルで再就職、というルートが思い描けるのは確かです。

ただ、そう頭で考えているとおりうまくいくかは、??ですが。

ひとつ言えることは、学びたいひとには有利が流れがまたひとつ増えるということ。

逃さず、活用したいものです。

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