自分の心の調子は良い?悪い?~10/10世界メンタルヘルスデ― #0203/1000
今日10/10はメンタルヘルスデ―。
「メンタルヘルスの問題に関する世間の意識や関心を高めて、偏見を無くし、正しい知識を普及することを目的として定められた国際デー」です。
1.メンタルヘルスデ―とシルバーリボンについて
世界精神保健連盟が、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、1992年から10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めました。
その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)となり、日本では2002年に福島県の浜通り地方(楢葉町)からはじまったとのことです。
楢葉町、東日本大震災で大変だった街ですね。
そこと縁があるということにも、感じるものがあります。
乳がんといえばピンクリボンですが、メンタルヘルスといえばシルバーリボン。
脳や心に起因する疾患(障害)やメンタルヘルスへの理解促進を目的とした運動のシンボルです。
今晩の東京タワーはシルバーにライトアップされるそうです。
2.自分のこころの不調に気づける人はすくない
厚労省は、メンタルヘルスデ―にあわせて特設サイトを解説し、アスリートのかたがたやピアサポーターのかたからのメッセージを載せています。
アスリートのかたからのメッセージは、多くの人がそのがんばる姿を見て知っている人たちが、ご自身のつらかった経験をリアルに伝えてくれていて、深く感じるものがあります。
テーマのひとつは「メンタルヘルスのイメージは、健康から不調・障害まで、明確な境界はなく、シームレスであるということ」。
ある調査によると、精神疾患を経験した人は約4人にひとりで、経験がある人のうち、受診・相談経験がある人はさらに4人にひとりだそうです。
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あわせて、ラグビー選手におけるメンタルヘルスの実態も紹介されました。
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このふたつの資料を見ると、実際にはメンタル的に不調だったとしても、その不調を自覚している人が少ない、また、不調にたいしてアクションしている人はさらに少ない、ということがわかります。
「あまり自分には関係ない」と思っていても、実は、自分も「健康」→「不調・障害」までのメモリのなかでは、途中の段階にいるのかもしれません。
そこで大事になるのが、ふたつめのテーマ「自分で自分を理解する」「自分がここちよいと思える心の状態でいる」ということ。
3.自分がここちよいと思える心の状態でいること、自分でいることが自分で幸せだと思えるように
『99%の人がしていないたった1%のメンタルのコツ』を読んで(聴いて)とても良かったと思ったばかりなので、田中ウルヴェ 京さんのお話もとても楽しみでした。
「心の病気のあるなしだけではなく、その人にとって心地よい心の状態、自分でいることが幸せだと感じる」のがメンタルへルス、だという田中さん。
WHOのメンタルヘルスの定義は「内面的幸福感」。
幸福は人によって違う、それこそがウェルビーイングとのこと。
ほかのパネリストのかた、例えばバレーの大山加奈さんのお話も心に深くしみました。
大山さんは睡眠導入剤と精神安定剤を20歳すぎから服用、それをあきらかにしたことで「大山さんもそうだと知って安心した、勇気をもらった」という人もいたため、メンタルヘルス関係の活動もしているとのこと。
「自分はオリンピック1回しか出てない」「メダル取れていない」と自分を責めることが多かったけれど、最近は「子育てがんばってる!」「犬の散歩が1時間できた!」とひとつひとつのことでご自身をほめているとのこと。
「みなさんも自分をほめてあげてほしい」というメッセージ、心に響きます。
水泳で金メダリストの萩野公介さんのお話も。
萩野さんのお話は、今日メンタルヘルスデーでYahooニュースなどにものっています。
チーム競技ではなく、速さを競う世界、自分がすべてタイムに投影され、タイムが悪い=自分が悪いとなってしまいがちな競泳という世界。
そんななかで萩野さんは、「蹴落としていく世界より、優しい世界」を望んでいて、「本来の自分はこうじゃない」と思われていたそうです。
「どういう心の状態でいると自分がここちよいと思えるか」が人によって違う、とわかる例を話してくださっていました。
自分で自分に気づくというのは非常に難しいこと。
日ごろから、「いまこの瞬間」の自分の気持ちに向き合い、
・ここちよいと感じているとしたらどんな状態がここちよいのか
・ここちよくないならば、どこに違和感を感じるのか
に気づいて、できれば言語化して、積み上げていくことしかないのかなという気がします。
メンタルヘルスデ―の今日を記念して、よかったら一緒にやってみませんか?
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/mental_health_day/