![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111521483/rectangle_large_type_2_c127e4a4764a4b36cdce65072a1d5ca9.jpeg?width=1200)
「成長減税」があったと知っておく
「成長減税」というものがあると、本日2023年7月23日の大河内先生のVoicyで知りました。
「成長減税」とは、経済成長にあわせて賃金や物価があがった結果として税収が増えた場合、その分の税金を国民に返すというものです。
私は「成長減税」というものがあるということを全く知らなかったのでまずはWEB検索してみましたが、検索上位にはあまり資料は見つけられませんでした。
「成長減税」というものがかつてあった、ということについては、財務省のホームページで触れられています。
この部分です。昭和40年代には毎年行われていたとのこと。
![](https://assets.st-note.com/img/1690114141835-r4TYkuTuyy.png?width=1200)
たしかに理屈から言えば、所得・物価が上昇すれば直接税である所得税や法人税も、間接税である消費税も、税収は上がります。
以前私はここで、税収はあがっても、同じ金額でできることは人件費高騰等もあって限られるので、できることが増えるわけではないと書きました。
それは確かにそうではあると思うのですが、国には予算というものがあります。
予測した税収をもとに予算を組むわけですから、税収が予測より上回れば、そこには想定外の差額が出ます。
例えば、令和4年度の税収は、ニュースでは71兆円を超え過去最高と言われています。
正確な資料としては財務省の7月20日のものがあり、以下のように68兆円という数字です。
![](https://assets.st-note.com/img/1690114565338-EK6NrOQKAi.png?width=1200)
これに対して、予算はいくらだったのかというと、当初予算は65兆円です。
(この資料の単位は億円なので、桁区切りは違います)
![](https://assets.st-note.com/img/1690114635810-I8OIMvXzHs.png?width=1200)
とすると、ざっくり3兆円ほど見込みよりも多い金額が国庫に入っているということになります。
ということは、やはりこの差額については、何がしかの国民への説明があってもしかるべきではないかと思います。
高度経済成長期のように減税するならば減税する、国債による多額の借金の問題を優先して翌年の発行数を減らすのであればその説明を、など。
減税という選択がされた場合は、もし今後マイナンバーカードが広く利用されるようになって公金受け取り口座が有効に利用できるようになっていれば、それぞれの口座へ直接減税、なんてこともできるかもしれません。
どちらにせよ、税収が予算より大幅に上回った場合は、その分を国がどうするのか、国民が関心をもって情報収集すべきと思います。
報道も、以下のNHKニュースのように「税収は増えたが財政は厳しい」で終わらせるのではなく、財政が厳しいのであれば増えた税収をどう活用するのかまでを追いかける姿勢でいてもらえるとありがたいなと思います。