静かなる退職、正社員の半数?!ワークライフバランスよりワークライフインテグレーション?
リゼンティーズム、静かなる退職、諦め。
これらの言葉をご存じですか?
すべて、消極的な働き方を指す言葉です。
リゼンティーズムは、従業員管理ソフトウェア会社のRotaCloudによる造語。
「仕事の現状に不満を感じているのに、それに対して何も行動を起こさず、働き続けている状況」を指す言葉です。
静かなる退職は、TikTokのタグなどで2023年に流行った概念で、組織に在籍しながらも最低限の仕事のみを淡々と行い退職したかのように精神的な余裕を持って働くスタイルを指すもの。
「諦め」(摆烂 バイラン)は、中国で流行りの言葉で、放置して腐らせるという意味合いの言葉から、そういった働き方を指す言葉です。
ああ、なんとなく自分もそう思う時がある、と思いあたる人は、決して少なくないと思います。
実は、それが50%近い聞いたら、どうでしょう?
多いと思われますか、少ないと思われますか?
そんな調査結果を、マイナビが公表しました。
対象は、 全国の従業員規模10名以上の企業ではたらく20~60歳代会社員1,000名。
結果は、「できるなら働きたくない」が56.9%、「静かなる退職をしている」が48.2%という結果です。
しかも、「あまりそう思わない」も多く、それぞれ25.3%、32.6%という数字です。
「そう思わない」ときっぱり答えている人は15.7%に17.3%。
濃淡はかなりあるとしても、仕事に対してネガティブな時がある人が8割といった感じです。
この調査はつぎに、仕事の充実と私生活の充実は関係しているか?と尋ねています。
その答えは、「関係している」が70%。
そこで解説されているのが、「ワークライフインテグレーション」という考え方です。
インテグレーションとは、「複数の異なるものを組み合わせてまとめる」という意味。
ワークとライフはそれぞれ独立しているものではなく、相関しあっているという考え方です。
ワーク in the lifeという言葉や、ワークライフハーモニーという言葉も、『トップ5%の習慣』の越川さんがつかわれています。
考えれば当たり前のことで、仕事は生活の一部であり、まったく別のものではないのです。
企業側は、「人的資本経営」に見られるように、なるべく社員にモチベーションをあげてもらい、同じお給料でより多くの成果物を出して欲しい、と思っているでしょう。
この記事も、このコメントを見ると、おそらくそのスタンスです。
これは、逆もいえるのではないかと思います。
そもそも、仕事で「静かなる退職」をしている人は、その時間は、自分にとってプラスの時間になっているかどうか。
好きなものがある人なら、「静かなる退職」的に働くような楽しくない時間はなるべく減らして、好きなことに使いたいのではないでしょうか?
なら、積極的に動き、短い時間で同じ成果を出すから、お給料はそのままで働く時間を短くしてほしいと言えるよえになったら素敵です。
好きなものがない人でも、ライフの多くをしめるワークが少しでも楽しくなったら、ライフ全体の楽しい時間が底上げされるわけです。
生活を充実させて苦い薬をなんとか飲み込みやすくしようというよりも、仕事そのものにどこか甘く楽しいところを探していく方法もある。
そんなことを記事で書いたら、「説教くさい」「難しいことをかんたんに言うな」と反対意見が来るから、書けないのかもしれません。
会社側はすくなくともこういった記事を学びはするけれど批判することはないでしょうし。
ですが、『7つの習慣』のフランクリン・コヴィー博士が言われたように、「愛は動詞」なのです。
愛は勝手に生まれてそこにあるものではなく、自分で「愛する」と決めて、愛するにあてはまる行動で表していくもの。
まず自分から仕事を好きになると決め、1日でも半日でもいいから「好きだったらこんなことするだろうな」ということを試してみたら、もしかしたら、生活全体が楽しくなるかもしれません。
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