国民年金の「成人」はまだ20歳、学生期間中も保険料を払うとどのくらい増える?
昨日は成人の日でした。
成人は2022年4月から18歳、となりましたが、昨日自治体でひらかれた多くの集まりは「はたちのつどい」。
18歳は受験の節目でもあるので、成人の日はなかなかはたちとの縁は切れなさそうです。
そんななかでも、お酒とたばこは20歳からなど、まだまだ20歳からのものはあります。
国民年金もそのひとつ。
日本に住所のあるひとは、20歳になる誕生日の前の日がある月から、国民年金に加入する義務が生じます。
義務なので、入るか入らないかの選択肢はありません。
そして、入るとなれば、国民年金保険料月額16,590円(2022年度、毎年変わる可能性あり)を支払う必要があります。
ですが、学生の身分で、アルバイトをしながら学費をかせいだりしている人もいるなかで、年間20万円弱はなかなかの出費です。
そんな学生のためには学生納付特例制度といって、申請すれば、保険料の支払いを先延ばししてくれる制度があります。
この制度をつかうメリットはふたつ、かなり大きいメリットなので、学生のうちに保険料が払えないようであれば、絶対申請すべきです。
学生納付特例1つめのメリット
これを届け出ることで、通常は2年のうちにしか払えない国民年金保険料が、10年先まで払えるようになります。
つまり、就職して、お金に余裕ができてからでも払えるということです。
学生納付特例2つめのメリット
また、この学生納付特例制度は、「単に保険料を払っていない状態」と全く違う扱いになります。
年金の種類はいくつかあります。
いちばんメジャーな老齢年金は、65歳以上にならないともらえませんが、重い障害をおったときにもらえる年金に、障害年金があります。
その障害年金は、単に保険料を払っていない状態で障害をおってももらえませんが、学生納付特例をちゃんと申請していれば、保険料は払っていなくても加入しているのと同じに、障害年金の対象にしてくれるのです。
学生納付特例の申請は費用もかかりません。
万一のことを考えれば、絶対利用しておいたほうがいい制度です。
学生期間の国民年金保険料、支払ったらどのくらい年金が増える?
では、20歳から卒業まで、4/1うまれの人だと24ヶ月にもなる学生でありかつ国民年金加入期間、全部あとから保険料をおさめたら、もらえる国民年金はどのくらい増えるでしょうか?
国民年金は、20歳から60歳まで、40年つまり480ヶ月加入すると、満額の777,800円(2022年度の金額、毎年変わる可能性あり)がもらえる仕組みです。
満額を480ヶ月で割ると、だいたい1,620円。
1,620円×学生時代の24ヶ月で、38,880円。
おおっ!と思ったかた、1年でもらえる額なのでご注意を。
1年に4万円か、と少なく感じるかたもいるかもしれませんが、月額にして3,240円プラスが、一生!この世を去るまで続くのです。
1食500円としたら、まる2日間の食事代。
若くてゆとりのあるうちに納めておくと、将来の自分からめちゃくちゃ感謝されるかもしれません。
新成人のかたもぜひご検討ください。