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税務署の定額減税説明会チェックポイント✔︎︎︎︎
全国で、各税務署開催による定額減税の説明会が開かれ始めました。
本日、私は東京都中央区を管轄する日本橋税務署と京橋税務署の説明会に出席してきました。
説明会は1時間半。
冒頭30分はYouTubeで公開されている動画を見て、次の30分で税務署職員のかたによる補足説明、残りの30分で個別の質疑応答という流れでした。
動画はこちらのものです。
税務署により説明会次第は異なるかもしれません。
個人的には、定額減税の内容は把握できているので動画は不要でしたが、補足説明と個別質問は行って良かったかもと思いました。
1.動画
定額減税の知識がゼロできた人にもわかるようにとの配慮だと思いますが、動画自体が給与計算や源泉徴収事務をやったことがある人向けなので、むむむといった感じです。
たとえば、居住者/非居住者という言葉を説明なしに使うなど。
ふだん実務をしている人には自明ですが、同行したふだんは実務を行っていない人には??といった内容だったようです。
ことは従業員に給与等を支払っている全国の会社すべてに関わることなので、もう少し、各専門用語について、「日本国内に住所がある居住者は〜」などと枕詞的に説明してもらえるとありがたいと思います。
2.税務署からの説明会
基本的には動画の流れに重複するかたちでの確認でしたが、メモをとったのは以下の4点です。
①1回の給与で減税しきれない分があっても、その分を現金で払うのはNG
たとえば自分と家族の分で12万円減税になる人が、6月の給与で定額減税を受けた結果、まだ10万円と少し減税されるべき分があっても、それを現金で払ってはいけないということです。
確かにそれをすると、その分って課税になるの?など、二重以上に複雑になります。
あくまで徴収すべき所得税を減らす、というやり方でやってくださいということです。
②令和5年の未払給与を払う場合は、定額減税対象外
あくまで令和6年の収入を対象にすること、ということでした。
あとで個別相談で聞いたところ、令和6年の収入であればよいので、定額減税がはじまる前の1月から5月に未払給与があった場合は、定額減税の対象としてよいということでした。
③年末調整の基礎控除申告と扶養控除申告の様式が変わる
年末調整のこのふたつの申告様式が変わるそうです。
あとで質疑応答で確認したところ、どうやら令和6年今年だけで、来年令和7年はもとに戻る様子。
ワークフローにしている場合は。この1年のために大がかりな変更が必要かどうか、見極めが必要そうです。
④源泉所得税の納期の特例について
従業員の給与支給人員が常時10人未満の場合は、所得税を年2回に分けて納付する特例制度があります。
この特例を受けると、1月~6月分をまとめて払うこととなりますが、それと定額減税との関係のお話がありました。
※間違えのないよう、もう一度税務署に確認してからここは更新します。
3.個別の質疑応答
最後の質疑応答の時間、どうやってさばくのだろう?と思ったら、会場の前方に税務職員がならび、質問のある人はその前に並んでひとりひとりの質問に答える、という方式でした。
あまり質問する人はいないのではと思っていましたが、大きな間違いでした。
あっという間に長蛇の列。
私は前方に座っていたので、2番目に聞けましたが、10何人待ちでした。
質問のある人は、後方より前方に座るほうがよいかもしれません。
質問したのは、2の②で触れた未払給与の話、③で触れた年末調整の基礎控除申告と配偶者控除申告の話に、令和6年の合計所得1805万円を超える人が定額減税対象外となるのは、家族も含めて?ということです。
家族も含めて定額減税の対象外、という回答でした。
ですが、令和6年の合計所得が1805万円を超える見込みがある人も、令和6年6月段階ではあくまで見込みなので、月次の定額減税は行なう、とされています。
ということは、結果的に対象にならないことがわかった場合は、それまで減税で徴収されていなかった分が家族含め、年末調整か確定申告でまるまる納付になるということ。
そこまで高所得者ならお金に困ってはいないかもですが、いい気持ちにはならないですよね。
法の運用としては、あくまで見込みを最初から対象外にするのはおかしいということもわかります。
そのあたり、対象になりそうな人にはあらかじめ伝えておく必要がありそうです。
私のこの質問は、前の人もしていました。
今回の説明会は対面式なこともあり、税務署はこういった現場の給与担当者の声がリアルに拾えるはずです。
ぜひ説明会の質疑応答を活かして、Q&Aのさらなる更新をお願いしたいところです。