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定額減税ふりかえり~フリーウェイジャパン「定額減税後の年末調整に関するアンケート」
株式会社フリーウェイジャパンから、中小企業/零細企業の代表取締役・個人事業主198人、従業員209人の計407人を対象とした「定額減税後の年末調整に関するアンケート」の結果が公表されました。
2024年6月にはじまった「定額減税」ですが、実施したのは79.6%という結果で、約8割にとどまることなどがわかりました。
こちらがその質問結果です。
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対応の負担は大きかった、と答える人が多いかと思いきや、4割強が「そうでもない」という回答です。
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「そうでもなかった」理由は、8割以上が「給与計算ソフトを利用していたから」となっています。
たしかに、私自身もマネーフォワード給与と社労夢を利用しましたが、特別に手間がかかった印象はありません。
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その一方、4万円の減税を完了できた社員の割合は、10%に満たなかったところが3割弱。
個人住民税はそれなりに高額なので、個人住民税1万円分は引けたかもしれません。
ですが、所得税は、扶養家族のいない人でも月32万ほどの給与で1万円、20万円で5,000円ほどなので、20万円の人が6月から11月までの6ヶ月でようやく引き切れた、といった感じでしょうか。
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結果、定額減税にメリットがあったとは思わない人が7割超えという回答になっています。
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定額減税は、最適な経済対策だったと「思わない」人は9割近くにのぼっています。
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「やってみたら意外とラクだった」制度ではあったかもしれませんが、「やってみたら意外とよかった」と思う人はほぼいなかったことがわかります。
定額減税4万円が引ききれない給与状況の人が多いなか、本当に景気対策としてやるなら、やはり給付金にすべきだったかもしれません。
月次の定額減税は終わりましたが、年末調整はまさにいままっさかりです。
「定額減税が関係する年末調整は、例年より負担が大きいと予想しますか」という質問には、「そう思う」と思う会社が7割超えという結果になっています。
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良いところが本当にほぼなかった制度でした。
マスコミはもう定額減税のことなんて忘れてしまっているようですが、個人的には、先日の衆議院選挙での与党の敗北はこの定額減税の影響も少しはあるのではないかと思っています。
あと少し、私たち人事担当者はふんばりどきです。
がんばりましょう。