『Q&A』#1からどんな物語になるはずだったのか妄想する。
ある本をずっと探していて、でも古い冊子だし捨てちゃったかなあと半ば諦めていたのですが、先日、本棚をあさっていると思いがけず発見しました。
みなさんご存知の『Q&A』です。
⋯実際、この記事をたまたま見にきた人が、この作品を知っている確率が天文学的低さの気がするので、きちんと説明しますと、『王ドロボウJING』『KING OF BANDIT JING』の熊倉裕一先生がこれらの作品の後に始めた新シリーズのタイトルになります。
王ドロボウは知っている人も多いんじゃないでしょうか。アニメ・ゲーム化もしてますし。コミックボンボンでやっていたのが『王ドロボウ』、そこからマガジンZに移籍して『KING OF〜』を連載。終了(中断という話も)から少し空いて『Q&A』を連載開始、先に載せた冊子が、その第一話が掲載されたものです。雑誌と別に冊子を作ってそちらに特別編を載せるのはたまにありますけど、新連載でやるのは珍しい気がします。
ぼくはマガジンZの購読者ではなく、この冊子だけがほしかったので、二話以降が掲載された雑誌は買わずに単行本が出るのを待っていました。しかし残念ながら五話まで連載した後休載に入り(この五話というのも検索して出てきただけで、きちんとしたソースは見当たりませんでした)、数年後にはマガジンZが休刊、そのままQ&Aも未完となってしまいました。なので手元にはこの冊子以外に作品の内容を知る術がありません。
5chの熊倉先生スレのテンプレで国会図書館から遠隔複写できるとの情報があるので、それで取り寄せて続きを読みたい気持ちもかなりあるのですが、まあとりあえず今知っている範疇からこのマンガがどんな話になっていく予定だったのかを予想(妄想)してみたいと思います。
Q&A #1
冊子の目次には上にある表記しかありません。ジンであった〜編、とかサブタイトルのようなものはついてません。ぼくはジンを単行本でしか読んでないので、ひょっとしたら、ジンも雑誌掲載時はこういう表記だったのかもしれません。
ただしタイトルについての補足というのか、1ページ目、カラーページの下の余白部分に、QUEEN&AMARETTOと書かれています。
クイーンというのが、頭に王冠を乗せ、赤いコートを羽織った、スエゾーを限界まで可愛くしたような単眼の気位の高そうな生き物で、もう一人、アマレットは金髪ロングの女の子です。
二人で一つの国家という謎の存在で、他の国の秩序を維持することで生計を立てているようです。報酬の出どころは謎と書かれているので謎です。
今回二人は、ペンギンやシロクマのいる寒い地域の、暫定統治地区というところに呼ばれています。そこを統治しているらしい聖女メアリという人から直接依頼を受けたとのこと。シロクマと一悶着あり、体に触れたから領国侵犯だとイチャモンをつけたクイーンとアマレットが合体して巨大ロケットパンチでシロクマを倒します。ここだけ急にボンボンの空気出してくるので画面のカオス度がすごいことに。キールロワイヤルよりだいぶ派手です。
聖女メアリが登場し、この場所は聖地で、もともと一つの宗派だったのが分裂して長い間争っていたこと、戦争で傷ついた女の人たちの涙に動かされ、現在一時的だが和平への一歩を踏み出しているところだと教えられます。そして宗派の一つのトップが殺害されたという知らせがあったところで一話が終わります。
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⋯というわけで、考察的なことをしてみたいのですけど、さすがにヒントがなさすぎましたね。せめて聖女メアリさんの依頼内容が知りたかった。
名が体を表すのであれば、前作が泥棒で、なにかを盗むのが主人公の目的だったように、今回は様々なQ(問い)に対するA(答え)を求める物語なのかな、と。要はミステリで、ラストで人が殺されたというのもそういうことなんじゃないかと。事件が起き、それを解いて答えが導き出されれば、秩序が生まれるわけで、彼女らの目的とも合致します。
ミステリ的に考えると、わざわざ外部のよくわからない組織に依頼してくる聖女が怪しいですね。温覚派の主教を殺害した首謀者はメアリさんかもしれません。そもそも聖母とかそういう優しさだけでできてるみたいなキャラは大抵裏があるものと決まってますし。
怪しいというとペンギンのことも謎です。シロクマが持ってた標識に、NORTH POLEという文字があり、その下に距離なのか13・666と数字が書かれていて(kのような文字が見えるのでkmじゃないかと予想)、つまりこの地区は北極のあたりなわけです。現実だと北極にシロクマはいてもペンギンはいません。ということはかつて人とシロクマしかいなかったところにペンギンが移住してきて宗派の分裂がおこった、という可能性もあるのではないか⋯ちょっと考えすぎてあらぬ方向に思考が飛んでしまってる気がします。
結構頑張ってQ&Aのレビュー探したんですけど全然見つからなかったので、こうして書いてみましたが、ほぼ妄言の駄文ですね。期待して読む人もいないはずなのでヨシ!無問題です。そのうち国会図書館の例のやつで5話まで取り寄せて再度考察してみたいですね。
とりあえずこれで終わります。