まるでガラスの向こう側の世界にいるようで
わたしの周りには
たくさんのガラスでできた箱があって。
その中ではみんなとても楽しそう。
そのガラスに触れればみんなの声も聞こえる。
何を話しているのかとか、
どんな状況なのかとか。
手に取るようにわかる。
だけどね。
みんなからはわたしは見えない。
わたしだけが世界に存在しないように
みんな振る舞う。
ここにいるのにね。
そう。
わたしは1人、真っ暗な空間の中にいて、
光り輝くガラスの箱達を
ただ見ていることしか出来ない。
ガラス越しに触れることも出来るし、
聴くこともできるのに。
だけど存在がない事になっている。
見えないんだから当たり前。
そこに居るなんて知らないんだから
仕方ないよね。
そうやってやり過ごすようにして来た。
だけど。
わたしはここにいる。
間違いなく存在しているんだよ?
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