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シューベルトソナタメモ

一日中頭の中はシューベルトのソナタ。


というのも昨晩大好きなレオンスカヤのシューベルトのソナタを聴きながら眠りについたところ、シューベルトのソナタをレッスンしていただく夢を見て(先生は実際に師事していた先生)、しかし「楽譜がない」と探し回りと「見つけたと思ったら中はモーツァルトだ!なんで!」などと騒いでいるうちに夢から覚めてしまったのです。
(ここで触れておきたいのは、Apple Music最高じゃない?ということと、iPhoneのタイマーで音楽のオフタイマーかけられるの最高じゃない?ということですね。閑話休憩

(そういえば大学生になったある日シューベルトのソナタを全て聴いてみよう!という気になり、一人でオーディオ室に入り浸り、数時間×3日間ほどの鑑賞を終えたわたしはが頭ぼーっとして

「全部同じ曲に聴こえる!!!!!」

という特異な脳体験をしました。こちらも閑話休憩


さて、起き抜けにシューベルトのソナタの楽譜を探したところ、全21曲のうち11曲(11〜21番)見つかりました。

ここから私の気になっているソナタメモ。
あくまで個人的意見です。

13番 イ長調 op.120 D664


寄り添うように語りかける1楽章。初めのcis a eの和音が悩ましい。シンプルだが広い音域のアルペジオの左手伴奏。展開部のオクターブの三連符がスパイス。とにかく優しい。
2楽章。ニ長調、Andante、4分の3拍子。メヌエットぽいな。まさかのⅥ(Ⅳ7)-Ⅰ、Ⅴ9-Ⅰというスタートがなんとも泣けてくる。
3楽章は8分の6拍子。十六分音符シラソファミレのスタートが印象的、コロコロ流れる十六分音符が美しい。

14番 イ短調 op.143 D784

一時どハマりしたあれ。有名じゃない方のamoll。
冬の海岸のような寂しさに包まれた1楽章。第二主題の仄かに見える温かさは甘えたいのにきっと幻なので決して触れられない儚さがある。
諦めの果てに手に入れた2楽章のどうしようもない懐かしさ。でも寂しいのはなぜなのか。死ぬ間際ってこんな気持ちになるのかな。
3楽章でピアノ曲だったのかと気づかされるタイプの曲。
やりたい曲の一つ。あの2楽章の後の3楽章は手に負えるのかね?(気持ちが切り替えられるかね)
アルぺジオーネソナタを彷彿とさせる部分が多い。同じ調だし。

16番 イ短調 op.42 D845

有名なやつ。のだめがコンクールで演奏してオクレール先生に気に入られる曲。
気品の漂う1楽章。
子守唄のような内声のテーマが変奏していく2楽章。
3楽章はスケルツォートリオ。
4楽章はどんどん気持ちが乗ってくるタイプのロンド。終始八分音符に支配され息がつけなくなりそう。

17、18番はあまり知らなくて今日気になったけど

17番(ニ長調)は1楽章驚かさないでほしい。終楽章のロンドはかなり気になる。民謡のようなスタート。テンポも変わるしテンションもどんどん上がって楽しい。この曲から長大になっていく。

18番(ト短調)8分の12拍子。これまでの曲と厚みが変わる。3楽章のメヌエットが品があって厚みがあってとても好み。

19、20、21番の3曲はもうどれもすごいの

この最後の3曲て3曲とも超名曲であることは間違いないけど、ベートーヴェンの最後3曲と違って3曲全部弾かなくても、この中で好みの1曲を選んで弾くピアニストも多いイメージなんだけど、それだけに好みの分かれるところだと思う。

19番(ハ短調)は厳しい1楽章、とにかく。

20番(イ長調)2楽章のなんとも表現できないもどかしさやお迎えが来る不気味さは、晩年の精神状態が素直に書かれているように思う。それなのに4楽章はなんて素直で澄んでいるのだろう。初期のソナタのモチーフを使っているからか。曲があまりに生き生きしているから前向きに生きたくなる曲。
こう見てみるとイ長調、イ短調はシューベルトにとって特別な何かがあるのではないかと思う。ピアノ五重奏の鱒もイ長調だし。

21番(変ロ長調)特別すぎる1楽章。ベール越しに遠くから聴こえてくるのから、耳を澄ませて聴きたいのに、でも恐れ多くて聴いてはいけないような。宝物を分けてもらうような1楽章。2楽章もそう。秘密を打ち明けられるような緊張感が続く。3楽章でやっと楽になる。夢心地。そして私には消化しきれない4楽章。

以上、シューベルトのソナタの個人的メモ。

全体的に終楽章がこう、もう一歩あれだと、あれなんだよね…

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東京都中央区勝どき、晴海エリアで出張ピアノ教室、ピアノレッスンをしています♪


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