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「コミュニケーション・ストレス 男女のミゾを科学する」/黒川伊保子

  • 感性には二軸ある(プロセス指向/ゴール指向)

  • 基本機能は同じで、とっさに使う回路が異なるだけ。

  • この違う2タイプがいるから、ストレスが生まれる。

  • 一般的に男性がゴール指向、女性はプロセス指向が多いということを頭に入れておくと、職場や家庭でうまくいきやすい。

  • 弱音を吐いて、なぐさめてもらう(代わりにやってもらう)

 脳は相互作用で活性化するため、自分の行為で何かが変わることが最大の快感になるらしい。弱音を吐く→なぐさめてもらう(代わりにやってもらう)→元気になる→(それを見た周りの人は)変化を感じて満足する。

周りの人に「私がいないと生きていけない人」と思わせたら儲けものだ。遠慮なくご厚意に甘えることができ、相手もそれを嬉々としてしてくれるらしい。

・家族は甘やかし合っていい

 完璧主義をやめてまずは自分を甘やかすこと。そして、そうすると家族ができないことも許せるようになり、家族の総ストレスが減る。

 自分の「足りないところ」は周りの「してあげたい」本能を刺激する接着剤。それでも「やらかしてしまう」ことがあればシステムで解消するようにする。

・脳には欠点だけの機能はない

 「ビビリでぐずぐず」は集中力を作り出すホルモンの副産物だったり、「動揺しやすさ」は危機回避能力を作るのに必要だったり、「懲りずに失敗を繰り返す」のは危機対応力を上げるのに必要だったり、欠点に見えがちな感性は別の能力に繋がっている。

・脳には死角がある

 才覚がある人ほど脳を突出した使い方をするので、死角が起こりやすく、自分の見えていない世界があることを知ること。

・空間認知の違い(二次元脳と三次元脳)

 二次元脳(女性が多い)は面で見る、三次元脳(男性が多い)は奥行で見る。

 二次元脳は冷蔵庫の手前のものを見つけられるがカーナビで何メートル先と言われても曲がれない、三次元脳は冷蔵庫の手前が見えてないがカーナビで何メートル先を正確に曲がれる。

欠点だけの機能がないと分かれば、自分責めをやめられるし、脳には死角があって空間認知のタイプが違うなら見えてる世界が違う人もいるのは当たり前だと受け取れる。

<感想>
昔聞いた「死に方を考えることは生き方を考えることだ」という話が心に残っていて、自分は死ぬときに「あー、楽しかった!」と思って死にたいと思っていた。でも、そう思うには今の自分じゃダメだし、自分の短所を直して善良な人間にならなくては!!!とどこかで思っていた。でも、実際は中々難しくて、脳科学から何かいいアプローチはないものかと思い、手に取った一冊。
脳科学だからって、難しい専門用語はなく、割と実用的な内容だったのでスイスイと読むことができた。
「ビビリでぐずぐず」「動揺しやすい」というワードを見て、自分のことだと思った。ビックリするほど瞬発力がない。急ごうとすればするほど焦るばかりで、何事もスロースターター。
何度自分のどんくささに落ち込んだことか。でも、欠点が危機回避能力と結びついているなら仕方ない。このままビビリでぐずぐず、すぐ動揺する自分で行こうと思う。
今後も落ち込んだ時には、科学的に考えたらどうなるか?を考えてみると、意外と気持ちが回復する鍵が見つかるかもしれない。

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