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週刊めいろま Vol.187 英国民試験は「女は殴っていいか?」「高速道路の制限速度」等トンデモクイズ大会/英ビザ申請代は低所得者排除のため超高額/英移民は親戚経由でビザ入手/Q&A 海外では外国人は差別されるの?/ニュースクリップ(2017年8月12日発行)

Vol 187

目次
1. イギリス国民試験の話
2. Q&A
3.今週の気になるニュース
4. Amazon Prime動画を英語の勉強に生かす
5.オススメ本

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日本人は不寛容になったのか?芸能人を叩くのはなぜ?なぜ日本人は批判が大好き?海外には他人叩きはある?現代日本人の怒りの本質を分析

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1. イギリス国民試験の話

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前回はアメリカの永住権の話を書きましたが、イギリスについてもちょっとふれました。

イギリスの場合、2012年以後は、永住権取得だけではなく、配偶者ビザや婚約者ビザなどの取得に、「イギリス国民試験」(The Life in UK)という厳しい試験に合格することが必要になりました。

前の号で書いたように、これは大変細かいクイズのような試験で、英語圏のまあまあな大学学部合格程度の英語力がないと解くのは難しいです。合格基準も高いわけですが、そういう厳しい仕組みができた理由は、イギリスの福祉や医療、仕事目的で、親戚同士で偽装結婚を繰り返して、親族を続々呼び寄せてしまう移民がいるからであります。

英語試験も導入されましたが、それも同様な理由で、英語を一言も話せない人が来てしまうので、政府側が困り果てているからです。英語を理解できないと、イギリスでの就労はまず無理です。

配偶者や受け入れ家族も低賃金労働だったり無職であれば、福祉時給者への道まっしぐらです。ある程度年齢がいっていると、これから勉強せよというのは不可能ですし、それも期待できません。英語がわからないと、移民局も市役所も対処で来ませんし、病院も警察も学校も困ります。

しかし法律では、外国人差別を禁止してますので、そういう人には公的資金で通訳をつけることになります。

しかし、英語すらわからないような人というのは、大抵の場合、開発途上国の底辺層とか、かなり田舎の方からやってくるので、理解するのはマイナーな方言だったりします。

マイナー言語の通訳や翻訳は大変高価ですから、公費は出ていく一方です。イギリスも緊縮財政で、政府負債が大変な問題ですので、政府は支出を押さえたいのです。

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