目には見えないけど(「星降る夜に」第7話)*58

鈴は過去のある出来事で患者の家族から、誹謗中傷され、嫌な言葉を浴びせられる。そんな鈴に、一星が寄り添う。

俺が聞こえないのは誰だってちょっと見てりゃわかるし
みんな理解しようと思ってくれてラッキーかも
目で見てわからないものを抱えて生きている人の方が
俺よりずっと大変だ
元気そうに見えても
みんないろいろ抱えて生きてんだ
別に俺が特別なわけじゃない
世の中の人は耳がきこえないからかわいそうとか
医者だから金持ちで幸せとか
簡単に決めつけ過ぎなんだよ
だからそんなやつらの言葉に
鈴が傷つく必要はない

「星降る夜に」第7話

目に見えることがすべてではないと頭でわかっていても、周りの人のことを決めつけて、傷つけてしまう。周りの人の言葉に傷ついてしまう。

他人から見てわからないと配慮される権利はないのか。外見ではわからないけど、配慮が必要な人は、周りから「見て」わかるようにした"ヘルプマーク"をつけていないと優先座席に座ってはいけないのか。
そう思ってしまいました。
このコメントは、もしかしたら一星が伝えたかった本質と、はずれているかも知れないけれど、聴覚障害のある一星が自分は特別ではない、と言ったことに対して、どこか自分の中で“配慮"の線引きがあることに気付かされて、このことばを書き留めました。

人を決めつけないで接することは難しいけど、私の決めつけで傷つけることはないようにしないという意識を思い出させることばになりそうです。

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