読者さんへ(「あの子の子ども」第5回)*75-1

妊娠がわかった福は、診察で中絶などの説明をする産婦人科の野田医師に、
学校の保健の授業で、中絶は新しい命を奪う行為だと習った、と言う。
それに対して、こう ことばをかける。

それは今のあなたには、必要な言葉ではないですね。
高校生の性教育には必要な言葉なのかもしれませんが、
無責任で無防備な性行為への抑止力として。
子どもは親を選んで生まれてくるという言葉を聞いたことがありますか。
子育てに悩んだり、必死で頑張っている方には、
とても励みになる言葉だと思います。
一方で不妊に悩んでいる方、虐待を受けている子どもには、
とても残酷な言葉です。
人それぞれ事情や状況によって、必要な言葉は変わって当然です。
自分に必要のない言葉は受け取る必要はありません。
逃げてもいいという言葉もそうですね。
逃げたほうがいい時もあれば、逃げないほうがいい時もありますから。

「あの子の子ども」第5回

こういう気持ちで、私の投稿を読んでいただけると嬉しいです。そして、今のあなたへのことばが見つかるとうれしいです。

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