遺志(「篤姫」第50回)*81

江戸城無血開城後、明治政府による改革が次々と行われていった時代

病気で小松帯刀が、西郷吉之助が…と、次々と周りの人が亡くなっていくことを寂しく感じていた天璋院に、お近(小松帯刀の正妻)が、得意とする香道になぞらえて、手紙と香木を送りました(贈りました)。その内容が、その時々に天璋院に声援を送ってきた、お近の芯の強さを感じさせ、また夫である小松帯刀が遺したことを彼女に伝えているような気がしまして、なんとも素敵だなと思いました。

香木は数百年の時を経ても、その香りを失いません。
遠い国に生まれた若木が時を経て、
我が国に運ばれ、縁あって私のもとで香り、
そして今また、あなた様のもとで香ろうとしております。
人の志もこれに似て、長い時を経て、
いつか思いがけぬ人へと伝わるのでございましょう。
(中略)
たとえ人は亡くなろうとも、その志は消えはしないと思うのです。

「篤姫」第50回

篤姫を見ていると、彼女の意志の強さを見て身が引き締まる思いがすると同時に彼女の情の厚さに感動します。
大河ドラマアンコールで見ました。ちなみに、放送当時は見ておらず、再放送で2回目です。ほんとに好きなんだと思います。


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