子どもに寄り添える大人 (古内一絵『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』)*30
今日は、『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』から思い出した事を綴ります。
「第二話 金のお米パン」は訳も言わず、母親の手料理を食べなくなった男子中学生の話でした。
(シャールは、夜食カフェを営むドラァグクィーン、この本の中心的な登場人物です。)
ここを読んだ時、中学生の時の先生方を思い出しました。私は中学校の先生方が苦手だった一方で、当時通っていた塾の先生方には好感をもっていました。「先生」というより「大人」という表現を使った方がいいかもしれません。私にとって、信頼できる唯一の大人でした。
中学校の先生には、子どもながらに、大人として信用できない何かを感じ取っていたと思いましす。それが、彼らからの「建前」や「私たち、生徒への疑念」を含んだことばだったんだろうなと、今思いました。
古内一絵『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(2015年、中央公論新社)
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