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「痩せた2kg分、パエリア食べれたのにね」と共感してくれる友達が最高

失恋で
改めて知る
友の愛

どうしようもなく失恋モードだった私は、何人かの友人に報告していた。LINEでも相談に乗りつつ「おいしいもの食べ行こー!」と声かけてくれる子、「高い酒飲もう、チーズフォンデュで温まろう」と言ってくれる子、LINEで丁寧に話を聞いてくれる先輩…色々だ。わいわいと「愚痴るぞ!食べるぞ!飲むぞ!」ってなるのはたいてい同い年の女友達だけど、連絡取って話を聞いてくれる中には性別も年齢も問わない友人がいて、本当にありがたい。

付き合ってもないのに別れ話をした日から1週間くらい経って、連日で女友達と飲みに行った。2人(AちゃんとBちゃんとする)とも賢くて自分を持っていて、それでいて共感能力が高い、素敵な友人たち。私と話が合うので私と似てる部分が多いんだけど、私と彼女たちとも違う部分はあるし、この2人それぞれはけっこう違うのがおもしろいところ。それぞれが違う方向から、違う方法で、でも私のために時間を割いて、励ましてくれた。

Aちゃんは、今回の男との経緯を初めて話したこともあって、ことの顛末を聞いた上で共感してくれた。バルセロナの途中で振られてその日に夕食を食べ逃してから、食欲もあまりわかないし胃が縮んだのかあまり食べられなくなった私は、旅の前半のイタリアでジェラート三昧パスタ三昧をしていたのに、帰国したらなんと旅行前と比べ2kg近く痩せていた。

それでAちゃん、「え〜最悪、その2kg分、パエリア食べれたのにね。食べたかったよね」、最高だ。
食べることが好きな私は旅先で痩せようなんて考えてない。もう一度訪れることができるかわからない場所で、その土地の味を少しでも吸収したいんだ。悔しい。スペインのパエリアは本っっっ当においしかったの。初日の夜(振られる前夜)に食べて感動して、残りのスペインでは毎食パエリアにしようかと思うくらいおいしかったのに。

Aちゃんは最後に、ゆっきゅんの「次行かない次」を教えてくれた。そうなんだよね〜次行かなきゃって頭ではわかるけど、その男はその男しかいないんだから。次とかじゃないんだよね。解散して、早速聴きながら帰った。細々泣きながら、家に着いたら号泣しながら、何回も繰り返し聴いた。


翌日会ったBちゃんは、この男との恋を途中経過から知っていただけに、厳しめだった。
今までも「本人がよければ曖昧な関係もいいけど、mayは付き合いたいんでしょ?だったら早くはっきりさせなきゃ」と言われてきた。そのおかげで今回、最悪なタイミングではあったがはっきりさせることができて、結果的には本当によかった。ありがたい。

彼女自身が最近振り回された男と性格が似ていたらしく、彼女がどう乗り越えたかを教えてくれた。恋愛面において自信がない私たちは「不安型」の傾向があって、サイコパス気質の「回避型」の男に惹かれてしまうが結局振り回されて終わる。だからやめた方がいいと。「どんなに他の面で、話が合うとか、一緒にいて楽しいとか、いい部分があっても、恋愛の性質が不安型と回避型なら合わないんだと思う」と、彼女は割り切っていた。

私よりも明確に結婚の意思があるBちゃんは、「まじで、落ち込んでる場合じゃないから。そんな年齢じゃない」と、もう次の彼氏を作っていた。強い。結婚相談所の説明会に行ったらしく、「けっこう焦ること言われるからmayも行ってくるといいよ」と勧められた笑

2軒目でHUBに入った。あの男とよくスポーツ観戦をした思い出が染み付いているHUBだ。そう言うと彼女は「じゃあmayに奢らせてあげるよ〜」と、謎に私に注文に行かせた。理屈は通っていそうで通っていないが、普通に失恋話に付き合ってくれたお礼をさせてもらった。


Bちゃんは自分自身もやや急いでいるのもあって、強気の「次行こ次」モードだったので、前日にAちゃんに「次行かない次」と言われていてちょうどよかった気がした。Bちゃんのスパルタがいきなり来たら受け止めきれなかったかもしれないけど、Aちゃんの言葉が緩衝材になってくれた感覚。でも結局、どちらも、私のことをわかった上で、私のために考えたことを言ってくれてるのだから、本当にありがたい。

もう1人、遠方に住んでるからLINEのみのやりとりだけど、たぶん最初から1番詳しく経緯を報告してた男友達がいて、失恋してからも大変お世話になった。てか、今もなっている。
感情に波があって、「もう大丈夫」って思ったはずなのに翌日には「ええん悲しい何がダメだったんだろう」と過去を見てしまう私を、絶妙なタイミングに絶妙な言葉で「おいおい、もうその恋は終わったぞ」と正しい方向に進ませてくれる。気づくと沼に沈んでいる私を、いつも引っ張り上げてくれる。

なんだか、初めて本を出す人の謝辞みたいになってしまった。でも本当に、失恋して1番いいことは友人の優しさに気づけることなんじゃないかというほど、友人の素晴らしさを感じる日々だ。みんなありがとう。

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