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座右の書

午前中に納品を終え、美容院に行った。1年ぶりに会う美容師さんはいつの間にか結婚して、金髪の髪が短くなっていた。いまさら「犬ヶ島」の話をする。「犬ヶ島」はフィギュア付きのムビチケまで買って、満を持して映画館で観たけれど、画面の情報が多すぎて圧倒されたことを思い出す。もう一度観たいと思い、アマゾンでBlu-rayを探す。「何度見たらすべての情報を網羅できるのだろう」と思いながら、メイキング本を買うか悩んだりしているうちに(5000円か…しかも大きい)「ファンタスティックMr.Fox」のBlu-rayをポチってしまった。ウェス・アンダーソンの作品ではこれが一番好き。ジョージ・クルーニーの声と皮肉のきいたジョーク、時折野性的な行動をとるキツネにノックアウトされた。最近AmazonはDVDよりBlu-rayのほうが安い。先日もBlu-rayを2本買った。「恋人たちの予感」と「十二人の怒れる男」はいずれも1000円だった。「恋人たちの予感」は、最近ヘビロテで聴いているノーラ・エフロンのオーディオブック「I FEEL BAD ABOUT MY NECK」に、「恋人たちの予感」のセリフが引用されていてどうしても見たくなった。久しぶりに見るメグ・ライアンのキュートなこと!フェイクオーガズムのシーンも久しぶりに見た。私の記憶では、シカゴ大学を卒業した男女が「男女間の友情は成立するか?」をテーマにしゃべり倒しながらニューヨークまで一緒にドライブする映画だったのだけれど、思いのほかドライブのシーンは短かった。しかし年をとろうが何をしようが、全編に渡って2人はしゃべりまくる。まさにノーラ・エフロン節。件の「I FEEL BAD ABOUT MY NECK」はノーラが60代に入ってから書いたエッセイで、本人が朗読していて最高に面白い。首のしわの話は本当に笑えるし、親友が亡くなった話は涙なしには聴けない。人生の教訓が詰まった本だ。阿川佐和子さん訳の「首のたるみが気になるの」も原文そのままに素晴らしい。ちなみに私の座右の書はこの本と最近映画化された森下典子の「日日是好日」、そして村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」だ。これらについてはまた今度。

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