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一眼レフカメラが心地良い瞬間
デジタルカメラにおいて「ミラーレス一眼カメラ」(レフ板を用いない機構のカメラ)がすっかり主流となった昨今。皆さん「一眼レフカメラ(SLR = Single Lens Reflex)」は今でもお使いでしょうか。
晴天に恵まれたこの日、近所の河川敷をスノーシュー履いて散歩したのですが、その際に持ち出したのが冒頭画像にある一眼レフカメラ「Canon EOS Kiss X7」+「Canon EF17-40mm F4L USM」の組み合わせ。これが最高に心地よかったので、その経験を交えて一眼レフカメラに関する想いを綴ってみました。
光学ファインダーの心地良さ
一眼レフカメラのメリットは幾つかありますが、やはり光学ファインダーにあると考えます。私が散歩に「Canon EOS Kiss X7」を選んだのは心地よい快晴だったのでEVF(Electronic View Finder = 電子ビューファインダー)の「作られた映像」ではなく、実際の光の状態をそのまま見ることができる「光学ファインダー」ごしに覗いてみたかったから。
冬の札幌は雪や曇りがちな天候が多く、明るい日差しが降り注ぐ日は貴重ですからね。そんな晴天の気分にあわせ一眼レフカメラを手に取りました。
一眼レフカメラ片手にアーバンアウトドア
この日のスノーシュー散歩は自宅から15分ほど歩いた場所よりスタート。スノーシューだからといって、わざわざ人里離れた森や山に行く必要はありません。近所の散歩でも十分に自然を満喫できます。
いわゆる住宅地を流れる川(月寒川)の河川敷をスノーシューで散歩。ごく近所でも、普段は人が立ち入らない場所は十分にアウトドア気分を満たしてくれます。
こんな小さな河川敷、誰も通っていないと思いきや、先客たるクロスカントリースキー痕が。似たように人目に触れず近所の裏でアーバン・アウトドア・ライフを楽しんでいる人はいるのですね。
キタキツネの足跡を辿りながら小さな川沿いをスノーシューで進みます。冬でなければヤブ蚊がいる鬱蒼とした河川敷なので来たいとも思えない場所ですが、冬は雪が全てを覆い隠してくれるので快適です。
小1時間ほど歩き、ゴールに定めた「八紘学園果樹園」に到着。一気に視界が開けると共に、北海道らしい光景が広がる美しい場所です。
光学ファインダーから覗く青空も、とても心地よく(いつものミラーレス機ではなく)一眼レフカメラを持ってきて正解でした。
EOS Kiss X7とは
「EOS Kiss X7」は2013年4月に発売されたキヤノンの一眼レフカメラ。同年11月にはホワイトモデルもリリースされて話題となりました。当時、新垣結衣さんのCM動画にキュン死(死語)した人も多いと思われます。・・・私はスタンダードな黒モデルを発売してすぐに購入しましたが、あれから10年以上も経つのですね。
EOS Kiss X7は発売当時「世界最小・最軽量のデジタル一眼レフカメラ」を名乗っていましたが、それは2025年現在でも破られることなく、いまでも圧倒的なコンパクトさを誇ります。
かなり古いモデルではありますが、正直この頃からデジカメの性能は十分満足の行く高水準にあり、いま使ってもさしたる不満はありません。
現在、値段もめちゃくちゃ安価になっているので「久しぶりに一眼レフカメラを使ってみようかな」「一眼レフカメラは使ったことないな」という方にもお勧めです。
尚、ホワイトモデルは人気があるのか値段が高めなのでご注意を。
Canon EF17-40mm F4L USMとは
この日、装着したレンズは「Canon EF17-40mm F4L USM」。フルサイズ機では超広角域をカバーするズームレンズですが、APS-C機のEOS Kiss X7に装着すると焦点距離が×1.6倍となるので、35mm判換算で約27〜64mmなズームレンズとなり、使い易い万能レンズとなります。
実際、この「Canon EF17-40mm F4L USM」が発売された2003年当時は、まだAPS-C機が主流な時代で、キヤノン公式サイトでも↓
デジタルAF一眼レフカメラ「EOS 10D」といった35mmフィルムカメラに比べイメージサイズの小さいデジタルAF一眼レフカメラでも、より広角側での撮影が可能となった
と紹介されているように、APS-C機での利用を強く意識されたLレンズだと考えられます。実際、Lレンズのラインナップでも最も安価なレンズ(定価120,000円、実売80,000円程)で中古だと30,000〜40,000円程で取引され、所有している方も多いと考えます。
評価が分かれるレンズではありますが、ズーム全域で最短撮影距離0.28mである点やF4通しの明るさを考慮するとAPS-C機で使う分にはとても良いレンズと考えます。確かにフルサイズの超広角ズームとして使うと粗も目立ちますが、それでも「腐ってもLレンズ」ですからね。
一眼レフカメラは、やはり素敵
思い出して欲しいのですが、いま世界中のカメラ市場において日本メーカーがリーダー足り得たのは「一眼レフカメラ」の存在があったからです。
1950年代まで、カメラ界の主流はドイツのライカ社やコンタックス社を中心としたレンジファインダー機でしたが、そこに追いつく為、当時の日本メーカーが目をつけたのが一眼レフカメラでした。
日本初の一眼レフカメラとして、1952年に「アサヒフレックス I型」(旧・旭光学工業 = 現・ペンタックス)登場以来、日本メーカー各社が一眼レフカメラに軸足を置いて開発と進化を続け、ついに1964年「ペンタックスSP」(旧・アサヒ光学= 現・ペンタックス)でTTL測光を搭載に至り世界的大ヒットとなります。
以降、一眼レフカメラが主流に躍り出て、レンジファインダー勢のドイツメーカーを蹴散らし、日本カメラメーカーが世界を席巻するに至った訳です。
今となっては、一眼レフカメラを開発しているのはペンタックスのみになってしまいましたが、私はいまだ一眼レフカメラを手放せずにいるのは長々と述べてきたように一眼レフカメラが心地よくピタっとハマるシーンがある為です。ミラーレス機は一眼レフカメラの代替えには成り得ない、と。
そろそろ一眼レフカメラが再評価されても良いのかな、と考えます。ペンタックスが何か仕掛けてくれると期待しているのですが・・・〔了〕