何の因果かぼくらは出逢って。
何の因果かぼくらは出逢って、時間を共にしてきた。
探り探り、お互いのことを知った。
触れあうことで、自分の意外な一面も知った。
キミはぼくに、新しい価値観をくれた。
それは、「ぼくはぼくのままでいい」ということだ。
キミと出逢う前に、ぼくは自分の人生を、だいたい折り返し地点まで生きた。
だからその間、好きになった人もいたし、好きだと言ってくれる人もいた。
付き合ってきた人も、人並みくらいはいたと思う。
いつも、カッコつけるために頑張っていた。
彼女にあわせて、たくさん虚勢をはった。
ないお金を使って、知らない話題にうんうんと頷いた。
嘘をついていたつもりはなかった。
そのときはそのときで、それなりに必死だったから。
でもね。
何となくわかってたんだ。
自分が無理をしているんじゃないかっていうことを。
ぼくはただ、彼女たちの好きなだれかになろうとしていただけだったのだということを。
そんなだから、やっぱりどこか不自然で、嘘っぽくて。
好きではない自分を、これがほんとうの自分だと、一生懸命言い聞かせていた気がしていた。
笑えなくなって、我慢できなくなって、たくさんさよならしてきたし、されてきた。
キミと一緒に過ごすようになって、ぼくは自分のこころが軽くなっていくのを感じた。
嘘とか見栄とか、演じることとか。
がちがちの、重たいのに脆い殻を、キミは優しく除いてくれた。
怖かったから、自信がなかったから。
それにこもっていたぼくのこころは、外の空気がこんなにも清々しく、気持ちのいいものなのだということを知った。
これでもいいんだと、思った。
まだまだダメなところはたくさんあるけれど、ぼくは自分のことを、これでもいいんだと、認めてあげることができたんだ。
この素敵な気持ちを、キミに伝えたい。
そのままでいいんだよと、教えてくれてありがとう。
飾らないことを、飾れないことを、認めてくれてありがとう。
*
これは手紙じゃなくてぼくのひとり言だから、今日会えたら言葉で伝えようと思う。
さぁ、誕生日のプレゼントを買いに行こう。
おいしいごはんを、食べに行こう。