みんなのスターではなくても。
たとえばバラ園だとか、ネモフィラ祭りだとか、コスモスの丘だとか。もちろん梅や桜は言うまでもなく。
その花だけで人を呼ぶことができるような、みんなに愛される、まるでスターのような存在の花がある。
もちろんぼくも例外ではなく、これまでも数年にわたってそれらの花を、季節の風物詩のようにカメラに収めてきた。
どの花にもそれぞれの魅力があり、みんなに愛される理由もよくわかる。どんな人ごみでもカメラ好きなら会いに行きたくなるはずだ。
でも、そんなスターたちが脚光を浴びる一方で、ぼくらの足もとに小さく遠慮がちに咲くすてきな花もある。
今日は、この時期に出会えるそんなすてきな花の紹介。
オオイヌフグリ。
瑠璃唐草なんてすてきな別名をもつ、可愛らしい花。
ネモフィラと似ているようにも見えるけれど、たぶん全然知られていない。
ネモフィラはこれ↓。
ウィキペディアには「雑草」と書いてあるし、たしかにそのへんに何気なく咲いている。
名前がすこし微妙(フグリ→キン◯マ)なのが残念。
この花の名前の由来となったイヌフグリという花の種子が、イヌの陰嚢に似ていることからつけられた名前だそう。
オオイヌフグリの種子は違う形をしているらしいので、とんだとばっちりのような気がしなくもないけれど。
でも名前は置いておいて、この可愛らしさにぼくはハマってしまった。
写真を撮る余裕がなくても、見つけたらほんのすこし立ち止まって眺めている。
もちろん場所にもよるだろうけれど、大きな公園に行って入場料を払わなくたって、こんなにすてきな花にも出会えるすばらしさ。
そろそろお別れの時期。もし道端で彼らを見つけることができたら、そっと愛でてあげてほしい。
もっと早く紹介できればよかったなぁ。
みんなのスターではなくても。
流れる季節をそっと彩る彼らにぼくは言いたい。
今年もありがとう、お疲れさま。