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あんまり好きじゃないのにカラオケには特別が詰まっている② いきものがかり,チャットモンチー
歌うのもカラオケという場もあんまり好きじゃない。でも、カラオケには特別な想いが詰まりがちだ。きっとこれは音楽のすごさなんだろう。
歌うのは好きじゃないけれど、好きな人の歌は聴きたい。好きな友達が歌を歌ってくれるのって、とんでもない娯楽だと思う。その人の存在そのものから好きなのに、歌を?歌ってくれるの?とんでもないことだ。
友達とのカラオケから好きになったアーティストがたくさんいる。いきものがかりとチャットモンチーもそのうちのふたつだ。
高校の部活の同期 よっさん/チャットモンチー
高校の友達によっさんという人がいる。同じ部活のマネージャー同士でクラスも同じだったので、高校生活の多くの時間を一緒に過ごしてきた。
よっさんはチャットモンチーが好きで、私は彼女を通してこのバンドの存在を知った。彼女は自分の好きなものについて考えることが好きで、考えたことを豊富な語彙で語ってくれる。私の知っている人の中で、胡散臭くないのに「語る」という動詞が似合う人はこの人しかいない。
よっさんの語りのおかげで、人生の所々でチャットモンチーを聴くようになった。自分は東京、恋人は奈良にいた時はバスロマンスを聴いて遠距離恋愛を最大限の情緒で楽しもうとしていたし、8センチのピンヒールを聴いてなんだか素敵ねと思って8センチのピンヒールを買って練習して歩けるようになったりした。8センチのヒールの靴ってあまりなくて、大体が7センチか10センチで、結構探した。
あなたを乗せてやってくる夜行バスピンク色に見えました
あなたを連れて走っていく夜行バス 灰色に見えました
高校の部活の同期 絵衣子/いきものがかり
よっさんと同じ高校の部活に絵衣子という友達がいる。絵衣子は、歌がすごく上手で、大きな口を開けてぴかぴかの目で本当に楽しそうに歌う人だ。絵衣子が歌うと、カラオケの部屋がすごく広く、歌詞がどこかの世界の本当のことだと感じる。
絵衣子はいきものがかりが好きで、よく歌っていた。お別れの曲であるブルーバードを歌われると転校しちゃうんだったっけという気持ちになって涙が出るくらい悲しかったことを覚えている。引っ越しの予定もまるでないのに、そう思わせるのは歌唱による力技だ。
また、部活の先輩の送別会で、別の男の子と作詞作曲をした「ありがとう」という曲を、その子のピアノで絵衣子が歌ったときも、文章より歌の方が気持ちが伝わることがあるんだ、歌はすごいなと思った。
音楽の力ってこういうことか、と絵衣子が実感させてくれた。
駆け出したら 手にできると言って
いざなうのは 遠い 遠い あの声
眩しすぎた あなたの手も握って
求めるほど 蒼い 蒼い あの空
※ふたりには記事の作成と掲載の許可をもらった。
Mr.Children、BUMP OF CHICKEN編はこちら
カラオケは苦手だけど、好きな人がうたう歌は好きだった私が、自分も歌いたいと初めて思ったときのことはこちら