恩師とユーモア
アニメオタクを自覚してかれこれ10年は経つ。
ある時まで私にとってアニメというのは「画面の向こうの2次元の世界」だった。しかし、知り合いが作ったアニメをテレビ画面で初めて見た時、私の中の何かが変わったような気がした。
知り合い、とざっくりぼかしてしまったが、簡潔に言うと学生時代の恩師である。
恩師が作ったアニメには恩師以外にも学校の先輩も参加されていた。そこで作り手側の考えや苦労を聞いてアニメを見るという体験をしてからというもの、「画面の向こうの2次元の世界」という認識に加え、作り手側のメタ的なことも考えるようになったのだ。
思えば私が声優やアニメーター、監督などを意識してアニメを見るようになったのはその頃くらいだったかもしれない。
その恩師からは在学中、アニメーションの基礎から様々(漠然)なことを学んだのだが、1番は作品作りにおける「自由さ」や「遊び心」だったかもしれない。
学生時代、体験入学か何かのイベントで恩師と共に壇上に上がる機会があった。私は人前に出るのが大の苦手であるため、司会者から話を振られても、身にもならないし面白くもない「なんのために俺は今ここにいるんだ」状態になっていた。
そんな時、恩師は私をイジって場を和ませてくれたのだ。場を和ませようという気があったのかどうかは分からないが、私はそのお陰でなんとかイベントを切り抜けることができた。
また、恩師の授業とはまた別の授業の課題で学内のスケッチをしていた際、あまりにも奇っ怪な体勢でスケッチをしていた私を見た恩師から「それ趣味?」と言われたことを覚えている。
その時「なんでっすか(笑)」みたいな返ししかできず自分の話し下手さを痛感した。
他にも様々なエピソードがあるが、どれもユーモアがある人だというのを実感するものばかりだ。
私はその経験からユーモアを忘れずに生きたいと思うようになった。
なのでこのアカウントを作成するより前に「楽しい𝑴𝒚 𝒍𝒊𝒇𝒆を共有するぞ!」と思い、この日記のようなブログを身内用に公開していた。しかしリアルの友人からは「怖い」「狂気」となかなかの言われようだった。ユーモアって難しいかも。
そんな「狂気」と呼ばれた昔のブログについてはまたいつか……。