2022/6/25 ニジガクとオビ=ワンを観た話

『ラブライブ 虹ヶ崎学園スクールアイドル同好会』、通称ニジガクの2期を見終えた。1期と同じく全13話だった。
ラブライブはあまり詳しくないのだけれど、YouTubeで公式が上げているニジガクの楽曲のMVをちょいちょい見ていたらハマってしまい今に至る。3D3Dしていないというか、3DCGアニメーションなのに表情は作画のように豊かですごいなあと思いながら見ている。サンライズの人にどう作っているのか訊いてみたい。
キャラクターがとにかく魅力的で、それぞれ持ち味があって良い。2期は特にキャラクターにまつわるエピソードがより感動的にパワーアップしている印象を受けた。個人的に、三船栞子の話(2期7話)とミア・テイラー(2期9話)の話が好きだった。夢を主題にしたエピソードで、自身の才能に諦めを感じつつ夢を捨てきれない彼女たちにはどうしても共感してしまう。
アニメのニジガクはアニメオリジナルのキャラクター、高咲侑が主人公として登場する。侑はスクールアイドルではなく、親友の歩夢がスクールアイドルとして活躍するのを応援したくてスクールアイドル同好会に入るが、次第に音楽に興味を持ち楽曲制作に取り組むようになる。アニメニジガクはスクールアイドルの活躍を描いているが、彼女たちと同じように夢を掴もうと奮闘する侑の物語でもある。彼女の明るさとひたむきさに、画面の前の大人たちは微笑ましい気持ちで見守っていたことだろうと思う。侑の立場は、例えばアイマスで言うならプロデューサーでありウマ娘で言うならトレーナーである。話が進むごとに侑は個性豊かなスクールアイドルたちと絆を深めていくが、ニジガクはこれが自然なのがいい。類型的な育成型スマホゲームの中の、大の大人が普通に女子高生と仲良くなってしまうという奇妙な世界観がニジガクの中では設定的にうまく落とし込まれていてよくできているなと思った。そのために侑とヒロインたちの絡みは微笑ましい以外の何者でもなく、ただ「いいな~」と脳死で見ていられる。あと、侑は持ち前の良い子すぎる性格は言わずもがな、家で半纏を着ているのも高感度が高い。実家に一人はほしいところ。
2期のOPのアニメーションはとんでもないくらいの出来なのだが、十話くらいまで観ると一層魅力が増す。一部の気難しいキャラクターの性格を知っているだけに、他の部員と一緒に笑顔で歌っているのを見るとやはり何か込みあげるものがある。
最終回は大団円という感じで可もなく不可もないという終わり方だった。あるのかはわからないが、3期がやるなら楽しみにしたい。

あと、スター・ウォーズシリーズの『オビ=ワン・ケノービ』を見終えた。
今作の時系列はスター・ウォーズの3と4のちょうど中間にあたり、タイトルの通り、シリーズを通して活躍するジェダイマスターのオビ=ワン・ケノービが主人公。ドラマ形式で全6話。
父親がスター・ウォーズ好きだったこともあり、特に新三部作(1999~2005年)にあたるエピソード1~3は小さい頃から何十回と観ていた。厳格なジェダイの騎士たちの中では人間味のあるオビ=ワンが昔から好きで、今作は新三部作に引き続きユアン・マクレガーが演じるということですごく楽しみにしていた。
製作がディズニーに変わってからのスター・ウォーズは『ローグワン』以外あまり好きではなかったけれど、今回の『オビ=ワン・ケノービ』は個人的にかなり満足のいくものだった。
派手な物語にはならないだろうということだけは予め予想がついていた。オビ=ワンの顛末は旧三部作(1977~1983年)で描かれており、それと辻褄を合わせる必要があるからだ。それでも思いのほか、スター・ウォーズらしさ全開のバトルアクションに仕上がっていた。
物語には単調なところもあるが、その退屈さを払拭させてしまうくらいにユアン・マクレガーの存在感と演技力が凄い。砂の惑星タトゥイーンでオビ=ワンが黙ってラクダ(と思わしき動物)に乗っているだけで雰囲気が出るのはなぜだろう。もしかしたら、あまりに待ちわびたせいでひいき目に見てしまっているのかもしれない。
あと、今作のライトセーバーバトルはすごかった。これまで、新三部作(1999~2005年)のクライマックスであるムスタファ―の戦いを超えるシーンはもうないだろうと思っていたけれど、今作ではそれに準ずるレベルのバトルシーンが描かれる。あれを観た後では、パッチワークのような荒いストーリーの小さな違和感もすっかり消え失せてしまった。
今作の最終話では新三部作のとあるシーンを彷彿とさせる場面があり、良い意味でファンサービスになっている。ネタバレはしないが、クライマックスは思わず目頭が熱くなるものだった(エピソード3のオビ=ワンの思いを知っているだけになおさら)。
後でエピソード3を見直して気づいたが、ルークの養父であるオーウェン、その妻のベル―まで17年前と同じキャストだったのには驚いた。今どういった活躍をされている役者さんかはよく知らないが、エピソード3では一瞬しか映らない役であっただけに、再出演の依頼が来たときはどのような思いだっただろうかと気になった。
『オビ=ワン・ケノービ』、スター・ウォーズが好きな人はより楽しめると思うので、ぜひおすすめしたい。

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