BABYMETALなんて聴かないと思ってた
食わず嫌いはよくない。音楽においてもそうだ。
僕はBABYMETALというアーティストのことは知っていたけど、遠巻きに見ていた。
変わったグループだなぁくらいの認識。むしろすこし苦手に思っていた。
ベビメタは変わった曲名が多い。『ギミチョコ!!』や『イジメ、ダメ、ゼッタイ』なんかがそうだ。歌詞も若者うけがよさそうな、今っぽいくだけた歌詞が多い。
そういうなんだかふざけているような雰囲気が、どうも受け入れられなかった。
転機は、突然おとずれるものだ。
たまたまテレビのBABYMETAL特集にチャンネルを変えたときだったと思う。僕のベビメタに対する見方が180°ひっくりかえった。
歌っていたのは、『KARATE』という楽曲。
とてつもないエモさ。感動した。魂に響いた。
ぜんぜんふざけてなんかない!!彼女たちは戦っている!!
そこからベビメタをどんどん聴いた。ライブやフェスなど世界を舞台に活動していて、実際に彼女たちはグローバルに戦っていることを知る。
楽曲も、よくよく聴いてみるとすごくクオリティの高いものばかりだった。彼女たちのキュートで芯のある歌声と合わさったとき、見たことない化学変化を起こしていた。
楽曲のカッコよさと、女の子が世界を相手にしているというアニメみたいな物語性に僕はすっかり惹きつけられた。ベビメタはある意味、厨二チックなんだと思う。
振付師のMIKIKOさんが振り付けをしているところも、Perfumeが好きな身としてはなじみ深い。見る者の目を離さないような、キャッチーなダンスだ。
ちなみに僕が好きな曲は、『Shanti Shanti Shanti』と『Brand New Day』。
真顔だけど実はイヤホンで『ド・キ・ド・キ☆モーニング』を聴いているときの状況もおもしろくて好きだ。いつの間にか、変な曲名の印象もガラッと変わっていた。
最近はベビメタから離れていたけど、ニューアルバムがリリースされたようで再燃の予感がしている。
聴いてみたらすごくよかった。よくあることだけど、僕たちはなかなか「ためしに聴いてみる」をしない。
なんとなく遠ざけていたことに触れてみる。そこからひらける世界は、きっと思ったよりたのしくて、刺激的だ。