ベランダ初心者 綿花のつぼみに感動
ベランダで育てている綿花が、ついにつぼみを付けた。
写真の真ん中にあるみずみずしい葉っぱが一番新しい葉っぱで、その左にある三角のものがつぼみだ。
一緒に育てているミニトマト、ベビーリーフに比べて極端に成長が遅く、5月に種をまいてからここまで、本当に育っているのかかなり半信半疑だった。
種を買わず、お花屋さんでクリスマス時期の切り花として手に入れたふわふわの綿の中から採取したものを使ったので、実はならないかもしれない。野菜なんかは種が取れない品種もあるらしいし、栽培用のものと流通用のものは違うのかもしれない、と思っていた。
8月も終わろうとしている昨日、いつものように葉っぱにお水をあげていたら見慣れぬ形が目に入った。
3枚の葉っぱに囲まれた、白い球状のもの…つぼみだ!
よく見てみると、新しい葉っぱだと思っていた部分に3つ、小さなつぼみがついている。かわいい。
頼りなげな葉っぱが3つ、葉っぱじゃなくてガクなのかな?花びらを守っているような形がとてもかわいい。花が咲いた後、うまくいけばここにふわふわがついてくれるはず…
昔の人は良くこれを糸にして、布にすることを思いついたなぁと思う。
よく時代劇なんかで、着物を大切につくろったり染め直したりしてボロボロになるまで着ていたり、親の着物を子どもサイズに仕立て直したりしているが、きっと布はなかなか手に入らないもの、高価なものだったのだと思う。
一つの苗からこれっぽっちしか綿が取れないことを思うと、「コットン100%」のTシャツがたったの1000円ほどで手に入るのが不思議で仕方ない。
ある島の人とお会いした時、贈り物として草の繊維で編んだタペストリーのようなものをいただいたことがある。その島では伝統的にとても大切にされている技術で、価値のあるものだと伺った。
昔の人は、自然にあるものを加工して、身に着けることに誇りや喜びを見出していたのだろうな。食べ物も着るものも、もっと生活の近くにあったのだろうな。
今は、安いものも高いものもなんでもお金さえ出せば手に入るので、「何を選ぶか」でその人のライフスタイルや趣味のいい悪いがわかってしまう。私は昔からファッションセンスに自信がなく、「とにかく変じゃないもの」を着よう、と消極的なのだが、自分で編んだセーターとか、自分で仕立てた着物とか洋服を着て堂々としている人に憧れる。
綿が取れたら何にしよう。まずはクリスマスリースを作りたいと思うが無事収穫できるのか…そこから糸にしたり、布を作ることはできるだろうか。
遠く離れた自然と少しだけお近づきになれるようで、やはり植物を育てることは楽しい。