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起業日記 ① メインターゲット

自粛解除となった平日の昼下がり。
いよいよ、起業に向けて、活動を始めなくてはと、まずは、わたしのアイディアを聞いてもらい、アドバイスもしてもらおうと、友人2人と、近況報告を兼ねてゆっくりとランチをした。

しかし、まだそうはいっても、東京アラートもグジグジしていて、先が見えない状況が当分続くのだろうな。わたしがやりたいと思っていたことの軸は変わらないものの、その方法論の分野においては、やっぱりかなり構築し直す必要がある。
そんなわけで、わたしのビジネスのメインターゲットである60代の女友達というか先輩に折に触れてお話を伺っているわけである。

とはいっても、いきなりビジネスの話ではなく、近況報告から始まるのが、お約束。そのなかで、気が付いたことを、ここに記録することにした。

先輩たちは、コロナ自粛の影響が関係しているのか(東日本大震災のときもそうだったらしい)、最近、偶然に、何人かのアラサーの女性から結婚について相談をされたという。

それぞれの相談に共通していることは、恋人同士のときはいい関係だったのに、結婚となると、どうしても、相手の親と付き合わねばならず、背後に家制度が見え隠れしてきて憂鬱になるという話。自分の意見も言えず、というか聞いてもらえず、嫁というカテゴリーでくくられてしまうのではないかというジレンマがあるという。

先輩たちのアドバイスとしては、結婚すると宣言せず、黙って籍だけ入れてはどうか。親に知られなければ、どうこうってことないし、アラフォーになってしまえば、親は実質口出せないし、気にすることもないという。

本当に気にすることない、もうすぐ70歳になろうとする私たちが言うのだから間違いない。と力強く語るのだが、若い人の方がそういうの結構気にするんだよねという。

だって、女性に対する意識って昔からそうで、なかなか変わらないんだから、相手が変わるのを期待してもしょうがないというのだ。それこそ、気にしているうちに年取るだけだし、とバッサリである。さすがだ。
先輩たちは、戦後教育の申し子であり、男女共学で、大学まで行き、仕事を持ち、結婚もし、いまや年金暮らしとはいえ、生活の心配は全くない
スポーツジムで汗を流し、海外旅行も大好き。音楽も映画も美術館巡りも欠かせない。それも、女性同士のグループで楽しんでいる。

先輩たちの若いころ、それこそ全盛期には、学生運動も華やかだったわけだから、政治の話だって嫌いじゃない。そういえば、上野千鶴子だって、この年代なんだよね。

先輩たちは、本当に元気でパワフルでそして過激だ。でも、こういう女性たちは、いつも少数派扱いされている。しかし、本当に少数派なのだろうか。彼女たちの意見を誰も聞こうとしないから、少数派に見えるだけではないだろうか。

実は、わたしには、いくつか、やりたい事業があるわけだが、そのひとつは、ずばり、先輩のような60歳から70歳までの女性をメインターゲットとしている。
今の日本社会では、この年代の女性たちの扱いは、まさに「終わった人」だが、その実態と認識はかけ離れている気がするから、ビジネスチャンスがあると思うのだ。

つまり、そこで、結婚相談に話を戻すと、わたしは、その年代が姑になることを考えたら、あまり思い悩む必要もないと若い女性たちには言いたい。
むしろ、先が見えないと、すぐ結婚と言い出す男の方がずっと心配な気がするのだが・・・。








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