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徒然に「世界は美味しいモノであふれている編」①モンサンミッシェルのオムレツ

 モンサンミッシェルを訪れたら、絶対に食べるべきなのか。はたまた、名物に上手いモノなしなのか。ネットも騒がせているのが、このフワフワのオムレツだ。

 わたしも、行く前から気になって、ネットサーフィンしてみたが、美味しいとか高いとか、そこまでして食べるほどでもないとか、諸説あり。

 しかし、やはり、いざモンサンミッシェルまで来てみれば、高かろうと、まずかろうと食べるほかないと決心がついた。

 一番有名なお店の「ラ・メール・プラール」は、混んでいて時間がかかりそうだったし、料金も高いので、他の店にした。
 スフレ式のオムレツにパンとリンゴのシードルがついて、値段も日本円で1500円いかなかったような気がする。

 ごらんのように、いたってシンプルなオムレツだった。
 お味もシンプルで、修道院に巡礼に来たぞって感じで、さっさと食べて、観光しなくちゃというわたしには、ランチとしてはちょうどよかった。

 オムレツを作るのに、わざわざスフレ式にするというのは、それだけ実際より大きく見せて、食べる人に満足してもらおうという意図だったのじゃないかと思う。あまり食料がないからこそ、考えられたレシピのような気がする。

 それも、このモンサンミッシェルという場所を考えればわかる気がする。
これこそ、陸の孤島、そのものだものね。

 考え方は人それぞれだし、あくまで個人の見解だが、はるばる来たのだから、食べておこうと思ったオムレツは、巡礼の旅には質素な食事が似合うのだということを気づかせてくれたのだった。
 

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松幸 けい
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