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「階段が昇れない」「椅子から立てない」「袋菓子が開けられない」それ、封入体筋炎かもしれません

 年齢を重ねると、身体のあちこちにガタが出てくるもんですよね。

「階段が昇れない」
「椅子から立ち上がれない」
「指先の力が入らない」

 などなど、疲労がたまったり、運動不足がたたったり。普通の生活をしていて、そんなことありますよね。

 ですが。

 それが一年ごとに症状がひどくなってきていることに、気がついているんだけど、目をそらしてしまって、見ないようにしてました。

封入体筋炎という病気こそがまさに

今から少し前の発表で、2017年に「封入体筋炎」という症状の発病者は1,000~1,500人って言われてまして。外国だともっと多いんですけど、日本では認知度がないからか、この病気です、という確定がされてないだけなのか、患者数が少ないという。

 まあ、だから難病なんですけども。

 どうして発病するのかも、解明されてないですし、どうすればいいのかも、治療法が確立されていない病気でして。

 大腿部(ふともも)と上腕二頭筋(両腕)の筋肉が、徐々に破壊されていき、立ち上がりや椅子からの立ち上がりなど【ヒザのチカラ】が壊滅しちゃうとかなんとか。いや、壊滅はいいすぎ?

 実際にじぶんの場合でいえば、ヒザには筋肉もチカラもほとんど残っていないです。床に座ったり、しゃがむと、もうひとりでは「立ち上がれない」です。ベッドなどの支えがあって、腕のチカラを使ってなんとか、立てる!ってレベルです。しかもその腕のチカラもどんどん弱っていっちゃってるっていう。ひどい話でしょ。

 あれ? おかしいな? って思い始めてから五年後が、今です。この病気、五年経ってようやく診断されることが多いそうです。じぶんもまさにそうでした。

 女性よりも男性がかかりやすい。

 右と左で差異があるという特徴あり。

 25%くらいの割合で嚥下障害(首回りの筋肉の影響?)も出るそうです。じぶんではまだ実感出ていません。

 ヒザや太ももの筋肉が落ちてきたなあ、と思ったら要注意です。

 ご存じないだけで、もっといると思ってるんですよね。だからどんどん告知していこうって思ってて。

 症例が増えたら、治療法も見えてくるかもしれないですし。

神経の伝達機能に不具合が出ているという場合もある

 他の筋肉の疾患と違うのは、筋肉組織?だけの話じゃないってとこらしいんですよね。

 筋肉にチカラを入れている時に流れている電流を計るって測定をしてもらいました。筋電図ってやつです。

 チカラを入れている時に流れる電流が少なかったり、安静にしている時に、流れてはいけない微量の波形が出てきてるのが見つかったり。これって休まってないといけないのに、筋肉が破壊行為を受けている様子でもあるとかって話でした。

 そもそもがじぶんの筋肉を破壊する行動をとる細胞ってどうなのよ。なにレボリューション?

 五年かけて、筋肉が破壊されてて、気がついたら、太ももの筋肉があった場所はプニプニのプリンみたいな贅肉?とも言えないような、ただの脂肪がそこにある、ってな状態になってるわけですよ。おいおい、いつの間にそんなひどくなってたよ。

 指先ひとつとっても、そう。

 袋スナック、袋菓子はもうね、ハサミがないと開けられなくて。縦に裂いて開けたくないから、ハサミを使ってあけてました。

 スーパーで買ってきた握り寿司を食べようとしても、わさびや醤油の小袋が上手にちぎって開けられなくなるんですよ。微妙。そんな細かい不具合! やめて!

 だんだんと症状が進むと、洗顔がつらくなってきて。二の腕を持ち上げるのに、苦労してくるんです。

 顔を洗とうとして、空振りする感じ。それ。

 気がついたら、いろんな小さな不具合が積もり積もって、進行していって、でした。

 いや、もう、あれですわ。どういう結果であれ、診断が出てくれて、とりあえずホッとしてますともさ。だって、原因不明だったんですもん。不安でしょ。そりゃ。

 筋肉が衰えていく系の病気って怖いのいっぱいあるじゃないですか。だから怖かったですよ。ね。そりゃ、です。まあ、違ってはいたけど、違ってて、それ、本当に違うのか?って誤差の範囲かもですけども。

 ここから先、さらに五年くらいかけて、ゆるやかに落ちていくのかなあ。一気に落ちる可能性もないわけじゃない。

 期待してるのは、リハビリで現状維持、もしくは上向き回復。車椅子生活への阻止。寝たきり生活回避。ここいらが目標。

 終活して身辺整理も平行しつつ、身軽になっておいて、いざというときに、なんとでもできるように、なっときたいわけですわ。

 まあ、投薬治療とリハビリ治療の両方で今、チームケアで対応してもらっているので、みんなでなんとかがんばりましょう、ですわ。

 さて。前回と似たような内容になってしまってるけども、とりあえず書きためていきます。今後、封入体筋炎について、いろんな情報をまとめて「ポータルサイト」みたいに全部の知識を集めるくらいの情報量をギュッとしたい。集結させて、自分用のリンクサイトにしたい。自分用かよ!

 情報は少ないけど、ネットにはあるし、患者会「ポピー会」なるものも石川県か、福井県だかにある。会報もネット上にPDFファイルで置いてあったので読ませてもらった。

 こういう素晴らしい文章も発見した。

第53回NHK障害福祉賞 矢野賞
~第1部門~「障害者になって思うこと」
https://www.npwo.or.jp/wp-content/uploads/2018/12/5311_yanosyou_yamanari.htm

 この文章のすごさ。二年前に発表されたもの。

 50才で封入体筋炎を発症された方。1956 年生まれとのこと。今年まだ64才ですか。

 自分にまだそこまでの覚悟があるのか。ないよね。ないない。ないわ。ないわー。車椅子生活と、身の回りを全介助してもらう環境。想像つかないです。どうしようか。ねえ。

 とりあえず、指先が動くあいだにたくさん文章を書いていきたいです。

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松井五郎@封入体筋炎
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