見出し画像

青森旅行

ペルセウス座流星群をみたいなあ…
そうだ!どうせなら今まで旅行したことのない青森にいってみよう。
三内丸山遺跡や青森県立美術館にも!

というわけで、やってきました青森へ。
勘の良い方はお気付きかもしれませんが、ペルセウス座流星群が極大となる12日は、非常に稀なコースを辿り東北に台風が上陸した日でした。10年ぶりくらいの家族旅行は、台風に振り回された旅となったのです。


当初の予定では

当初の予定では、1日目は新幹線で青森に到着後、県立美術館と三内丸山丸山遺跡を見学し、市内ホテルに宿泊。2日目は八甲田ロープウェーで山頂公園へいき、田茂萢湿原を散策。ベルジャヤ八甲田スキーリゾートに宿泊し、夜は星空観察。3日目は駅周辺で観光し、新幹線で帰宅というものでした。

インドア派で体力のない我が家の、しかも久しぶりの旅行だったので、あれこれ詰め込まないようゆとりを持って計画を立てました。が、台風により予定が大きく崩れた2日目をどうするかが、一番の悩みどころでした。


1日目 青森県立美術館

1日目は予定通り、青森県立美術館へ。奈良美智の「あおもり犬」が有名です。

あおもり犬 2005年

思いがけず良かったのは、コレクション展の「生誕100年・没後60年 小島一郎リターンズ」でした。青森出身の写真家で、昭和30年代、厳しい自然のなか郷土に生きる人々の写真に圧倒されました。多くの方に、ぜひ観てほしい写真家です。

企画展の「メディシン・インフラ」鴻池朋子展も興味深く、共感しながら鑑賞しました。ただ私は文字情報に頼る部分が大きく、作品そのものから何を感じるかというのは少し難しかったなあと。体力があれば、サテライト会場の国立療養所松丘保養園にもいってみたかったです。


すぐ隣に三内丸山遺跡がありますが、疲れたため、最終日に見学することに。


2日目 台風接近のなか、タクシーで観光に

▶︎青森市内から十和田湖まで

台風の影響がどのくらいか読めないなか、どのみち八甲田山麓まで行くのだから思い切ってタクシーで観光できる場所を巡ってもらおうと、出発日前日に青森タクシーさんにお願いしました。

天候が悪くて残念だったねえと同情してくれた運転手さんは、車でアクセスしやすいところをいくつも回り、道中、知らなかったことを色々教えてくれました。

八甲田山周辺は熊に襲われて亡くなった方がいて、入山規制がかかっているのですが、山菜採りをしていて襲われたと報道されていたので、趣味で山菜を採りにいって被害に遭われたのかと思っていました。ところが、青森で有名な根曲り竹を採集し業者に販売するために山に分け入って被害に遭われたと教えてもらい、山菜採りに対して、自分が勝手なイメージを持っていたと反省しきり。

城ケ倉大橋
普段は車がたくさん停まっているそうだが、今日は1台、2台。霧に烟る景色も美しい
地獄沼
道路の脇すぐ 硫黄の匂いが立ち込める
ブナ林
タクシーの助手席から写真を撮る
ブナ林ってこんなに美しいんだとため息が出るほど
蔦沼
朝日を浴びて真っ赤に染まる秋の紅葉が有名
雨は降っていたものの風は無く水面は静か
時折り魚の鱗がきらっと光るのが美しい
蔦沼への道
蔦沼温泉宿から蔦沼へは歩いて10分ほどで、道も整備されている。蔦七沼を全部回るとなると、山道を歩くためかなり時間がかかるらしい。今回は蔦沼だけで引き返したが、いつか蔦沼温泉に泊まり散策してみたい。
奥入瀬渓流 雲井の滝
普段の様子はわからないが、なかなかの迫力
滝っていいなあ
十和田湖
ここまで来れるとは!
白鳥もボートも、今日はお休み

十和田湖もガイドブックでみると、おしゃれな場所が紹介されていますが、実際足を運ぶと、潰れた旅館やホテルがあちこちに。長く放置さたままだそうです。日本の観光業のあり方について考えさせられます。

地図を見ながら予定を考えていた時は、平面のため距離しか考えなかったのですが、実際に移動してみると、途中千メートルほどの傘松峠があり、上り下り、カーブ続きで、運転していなくてもかなり疲れました。
悪天候のなかあちこち連れていってくださった運転手さんには、本当に感謝です。

▶︎宿に到着

夕方4時過ぎに、ベルジャヤ八甲田スキーリゾートに到着し、温泉と夕飯。夜も雨が降り、星空観察はできませんでしたが、夕方、雲が切れたほんのひとときに虹が🌈

ホテルは、設備が古いことを除けば、スキーリゾートとしての趣きがあり、お食事も美味しく、ホスピタリティ溢れるいいホテルでした。


3日目 三内丸山遺跡

▶︎ロープウェーは運休中

ロープウェーで山頂公園にいく計画はというと…朝9時頃には雨も止み、風もほとんど無かったのですが、標高が500m以上高い山頂は風速25mとのことでロープウェーは運休に。チェックアウトまでのんびりして、ロープウェー山麓駅前のひろーい駐車場でしばし時間を潰したのち、JRバスで三内丸山遺跡に向かいます。

▶︎三内丸山遺跡へ

木々の匂い、沢があり、なだらかに高低差のある土地…
縄文時遊館を抜け、目の前に広がる三内丸山遺跡を見たとき、確かにここに、縄文の人々は生活していたのだという思いが胸に溢れてきました。

南盛土越しに、掘立柱建物を臨む
南盛土の断面
南盛土断面 拡大
焼けた土や炭、石器や壊れた土器などが棄てられ、小山のようになっている
北の谷
捨て場として使われ、水分が多く空気が遮られていたことから、木製品や漆器、骨や種子などが多く残る
三内丸山遺跡で最も有名な大型掘立柱建物
大きい!
大型掘立柱建物跡
これを観ることができ、本当に良かった!
発掘した時の興奮を追体験できるよう
柱の穴は直径・深さとも約2m、穴の間隔はすべて4.2m
直径約1mのクリの柱が残っていたそうだが、クリの木ってそんなに太くなるのかとびっくり

三内丸山遺跡は、野球場建設に伴う発掘調査で大型掘立柱建物跡が見つかり、1994年に遺跡全体の保存が決定されました。発掘前は畑などが広がっていたようですね。
日本の遺跡の多くが、調査後埋め戻され、開発されることを考えると、これだけ残されているのは、貴重なことだと思います。

正直、大型掘立柱建物(復元)のイメージが強すぎて、写真やテレビなどでみる以上のものを感じることができるかな…と、不安な気持ちもあったのですが、そんな心配はまったく杞憂でした。
今度来る時は、ボランティアガイドさんの解説などもお聞きし、時間をかけて回りたいと思いました。

▶︎縄文時遊館

縄文時遊館は、三内丸山遺跡から出土したものを展示し、観光や教育、保存等を担っている施設といえばいいでしょうか。体験コーナーもあり、子ども時代に来たら楽しかったろうなあ。

盛土からみつかった大型板状土偶
ちょっと怖い

すごいなあ
この針もすごいなあ
細かい仕事に驚き
縄文ポシェット
大きさやかたちがわかる網みかごとしては全国唯一だそう
スタイリッシュな漆塗りの土器
北海道で出土
約3,500~3,300年前
本州から運び込まれたと考えられているそうです
ものすごい土器の数

自分の興味のあることは、なんと言っても当時の暮らしと、それを支える技術や道具なのだなあと振り返ってあらためて、感じています。


旅の終わりに

なかなか充実の旅行でしたが、やはり星空を見ることができなかったのが、残念でした。いつか再チャレンジしたいです。まあでも、久しぶりの家族旅行で、ホテルの一室に集まり修学旅行みたいにトランプをやったのが、一番楽しい思い出になったりして。

いいなと思ったら応援しよう!