MUP Week8 ブランディング
前回は『伝えるスキル』について話しました
今回は2つ目の『ブランディングスキル』についてです
さっそく、今回の結論ですが
商品を売りたいのであれば商品を売るな
美容師では50000円取るところもあれば、QBカットでは1000円と差が大きいです
カットの相場は決まっているので、上記の差をどうやって作り出すか
これを今から話していきます
いきなり『ブランディング』と言われてもモヤモヤしている方が多いと思いますので、まずはそこからスッキリさせていきます
会社の中で商品を売り出していくのにもいろいろな部署があります
Marketing、Advertising、
PR、Branding
大体この4つに分かれます
簡単に説明するために男女の話をしていきます
男性が会社、女性が顧客とします
Marketing(特定の人に伝える)
男性から「あなたが好きです」と言うこと
Advertising (広告)
男性が不特定多数の女性に「好きです」と言うこと
PR
第三者から女性に「あなたのことが好きみたい」と伝えられること
Branding
女性側から「あなたのことが好きよ」と言ってもらえること
ブランディングができていると相手から欲しいと言ってもらえるので広告費などの削減に繋がります
これができているとできていないで比べると経費のかかり方が大きく変わってきます
ブランディングの中にも大きく4つに分かれます
#コーポレートブランディング
会社の信用につながるブランディング
HP、ロゴ、パンフ、代表者、提携先、資本金、 法務 etc
#プロダクトブランディング
何を売るか、商品に対するブランディング
価格、材料、パッケージ、雰囲気、デザイン、希少性、認可、資格、効果 etc
#マーケティングブランディング
どう広めるか、どんな所で宣伝するか、マーケティングに対するブランディング
チャンネル、ターゲット、メディア、口コミ、SNS、キャッチコピー、ストーリー etc
#セールスブランディング
どこに売りに出すかに対するブランディング
販売方法、提携先選定、顧客選定、資料 etc
このブランディングがないとどうなるか
多くは「負のスパイラル」に陥り、事業が続かず、結果的に壊れてしまいます
よくある流れは
価格競争→サービス競争→自社コスト→利益率低下→コスト削減→PR削減→シェア低下→価格……
そうならない為にブランディングをしっかりしていきましょう
まずは
#『コーポレートブランディング』
「競合を把握するが、競合を作ってはいけない」
これをしっかりと覚えておいて下さい
コーポレートブランディングは
〇〇だが〇〇ではないと明確に断言することが重要になります
例えば、〇〇専門店や〇〇特化型などはスモールスタートには特に良いブランディングといえます
皆さんが知っているGoogleはなんの会社かわかりますか?
Googleは約90%が広告収入の広告会社です
しかし、Googleは広告会社ではなく、TEC companyと言い切っています
なぜなら、広告会社と言ってしまうと他の広告会社との比較対象になり、価格競争に繋がってしまうからです
先ほどの重要事項に当てはめると
Googleは「広告会社」だが、「広告会社」ではないと明確に断言しています
次は
#『プロダクトブランディング』
説明の前に少し問題を出します
高級ホテルであるシャングリラホテルはカフェラテを販売しようと考えています
100人を対象とし、500円であれば全員が頼み、1500円では高くて全員が頼まないとの結果が出ました
1杯のカフェラテを提供できるのに人件費、仕入原価などを含めると300円かかります
さて、シャングリラホテルはこのカフェラテをいくらで売るべきでしょうか?
考えれたでしょうか
まずこの問題を考えるときには金額と人数のグラフを作りましょう
500円であれば100人購入、750円では75人、1000円は50人、1250円は25人、1500円は0人という右肩下がりのグラフができます
これが価格設定の基本となります
これはどんなことをしようと考えていても絶対に価格設定で必要になります
よくあるのが「500円だと100人全員が頼むのなら500円にすべきだ」と考える方がいます
それでは100%潰れてしまいます
重要なのは適正価格を考えることです!
コスト300円カフェラテの値付けフロー
このグラフはそれぞれの値段で売った時の
売り上げ、コスト、利益を出したグラフです
ここで見るべきポイントは決して売り上げではありません!
赤いグラフの利益が重要になります!
ビジネスにおいて、売り上げよりもどれだけ残せたか(利益)の方が重要です
今回の場合は1000円でカフェラテを売るのが正解です
次に、先ほど出したグラフを以下のようにします
1000円を50人に売ることを実践し、それ以下は切り捨てます
これをやらないとうまくいきません!
1000円以上で売るにはどうやればいいのかという挑戦になり、楽しい所でもあります
さて1000円で売ることが決まりましたが、これからはどうやって1000円で売っていくか考えないといけません
そのためのブランディングです!
プロダクトブランディングは相手に付加価値を伝えたり、体験させることです
このブランディングを考えていくには3段階に分けていきます
DO1 世間の相場はいくらなのか
今回だと500円が妥当と考える人が多かったので500円とします
DO2 同じ値段で売ると相場価値であり、価値はない
500円で売ってしまうとそこで頼む価値が無くなり、利益には繋がらず、潰れてしまいます
DO3 それ以上の値段で売るのであればどんな付加価値をつけるべきなのか
今回であれば1000円で売るための付加価値を考えていく必要があります
付加価値を具体的に考えると
空間付加価値
店内の雰囲気やその場の空間を変え、価値を出す
商品付加価値
食材にこだわったり、使っているものをこだわる
サービス(エンターテイメント)付加価値
デフォルトを作らず、お客様に選んでもらったり、飲食であれば席に座ったらシャンパンを置いてあげたりなど
とに分けられます
この中でも
サービス付加価値は1番コストがかからず、効果が高いのでオススメです!
3つ目に入ります
#『マーケティングブランディング』
またまた問題です
1杯500円のスターバックスのコーヒーと
1杯100円のマクドナルドのコーヒーがあります
なぜ人々はスタバのコーヒーを買うのでしょうか
よく考えられるのは、ブランディングやスタバのステータスではないかではないでしょうか
それも間違いではありませんが正解ともいえません
ビジネス的に考えるとフランチャイズかそうでないかの違いです
マクドの場合、ハンバーガーの価格は変えられないので多く売ることを考えます
その為に座席を増やし、回転率を上げないと儲かりません
座席が増えたことにより、1人あたりに与えられる空間は狭くなってしまいます
よって1杯100円のコーヒーになってしまいます
これはマクドナルドだからできることであって、一般でしてしまうと上手くはいきません!
スタバの場合、フランチャイズをせず、直営店のみです
だから座席を増やすことはせず、1人1人に空間を提供するので1杯500円でもコーヒーが売れるのです
儲けファーストではなくゆったりしてもらうことをファーストとしています
このようにブランディングやステータスは表に見えてくるものであって、Whyを突き詰めれば裏では空間を提供することで価値を上げる施策がされています
最後です
#『セールスブランディング』
セールスブランディングは
商品やサービスを売りたいのであれば、それをPRしてはいけなく、
商品やサービス以外のもの(付加価値)をPRすること
YAMAHAのピアノ教室戦略
YAMAHAはピアノを売りたいですが、買ってくださいと言ってそうそう売れるものではありません
だからまず、ピアノ教室でピアノに触れて習ってもらってから相手から欲しいと言わせる戦略をとっています
最初の話のように相手から「好きです」と言ってもらう状態にしています
美容院イベント集客戦略
物ではなくサービスの場合、美容院では髪を切るのを価値にせず「カットに合ったコーデの提案」やもっといえば、切ってもらっている間の恋愛相談などの「相談事を受けること」を価値とするような方法があります
このように商品、サービスを売る時には、その一歩手前の売り方のブランディングが重要になります
今回のまとめ