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でんじろう先生みたいですね、と言われて。

朝、息子を幼稚園に送るために、幼稚園バスを待っていた。そうしたら、別のパパママから、「お父さんと、こうすけさん、何の仕事しているんだろうねって話になったんです」と言われてしまった。

きっかけは、明後日からの屋久島出張。家族で8泊9日訪問しつつも、色んな仕事を頂いての訪問。そのママに屋久島出張のことを伝えていたからか、「屋久島で仕事があるなんて、何の仕事をしている人なんだ。」と家族の話題にあがったらしい。

そして、「ずばり、こうすけさんて、何の仕事しているんですか?」と聞かれた。しどろもどろになりながら、「アーティストとして活動しています」といってはみても、「絵を描いているんですか」と言われたり。僕は、何をしているか聞かれたら、言葉ではなく、映像作品をお見せすることにしているのだけれど、朝の幼稚園バスではそういう感じにもならず。

ただ、そこで諦めずに、「例えば、人間をホタルみたいにすることとかやっています…」といったら、「抽象的なものなんですか?」と聞かれ。「あ、いや、全然抽象的ではなく、凄い具体的で。実際の心臓の鼓動を光で…」と語ったら、別のママさんが一言。

「でんじろう先生みたいなものですか。」

と言われて。「な・る・ほ・ど・・・!!」となった。更に、

「それって、アートなんですね。」(アートに見えない)

と言われた。多くの人にとってのアートのイメージは、印象派的な絵画だったりする。片や、「でんじろう先生」はそんな概念を使わずとも、とても面白いことをされている。

考えてみると、僕の思想を一言でいうと、「この世界やべぇ…」であり、「この世界、面白すぎるわ…」である。それを、サイエンスとアートで切り取っている(世界の切り取り方はサイエンスであり、表現方法としてのアート体験)。厳密には、僕らには世界観がついてしまっているから、「現象」そのものを観察するのと、「体験」を創り出すのは違う。

その意味で、でんじろう先生とは違う。けれど、大雑把に言うと、僕がやっていることは、

「でんじろう先生がやっているような科学実験を、あの手この手でかっこつけてアートとしてやっている。」

だけなのだろうと思った。世界に驚きたい、は一緒なのだと思う。でんじろう先生は、世界に驚ける子どもたちを増やしているという意味で、僕の大先輩なんだ…ということに思い至った、朝の幼稚園バスの出来事だった。

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芸術のげの字も知らなかった素人が、芸術家として生きることを決めてから過ごす日々。詩を書いたり、創作プロセスについての気付きを書いたり、生々…

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