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「足りていないのに、余っている」SORAが解決を目指している社会課題

自分がダイナミックプライシングに取り組む動機でもある、「社会の余剰・不足・ミスマッチ」について各業界の数字を調べたので貼っていく。

■食料品・フードロス

まだ食べられるのに廃棄される食品「食品ロス」は日本において年間612万トン。そのうちの328万トンは、外食や製造、流通(つまりレストランやスーパーマーケットなど)でおこる廃棄。

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(消費者庁 食品ロス削減関係参考資料 PDF)

(国際連合食糧農業機関 世界の食料ロスと食料廃棄 2011)

・SDGsのターゲットの1つにも「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させる」が掲げられている。

○アイディア
・流通における廃棄(売れ残り)については、プライシングや再マッチングの工夫
・外食においては、需要予測と仕入れのダイナミック化
が一助になり得る

MagicPriceの記事でも欧州の事例を紹介している。

■繊維・アパレル、ファッションロス

グローバルでは年間のファッション供給量のうち約60%、9200万トンが廃棄されている。日本でも同水準で、ファッション商品29億点の供給のうち15億点が消費されず、廃棄されている。

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(ForFashionFuture note)

・廃棄となった衣服の82%は焼却や埋立で処分されており、リサイクルに回っていないのも大きな課題

○アイディア
・経産省の発表では「繊維業界では6割売れれば大成功」という業界慣習への警鐘もあり、需要予測やマスカスタマイゼーションによる解決も期待されている

(経済産業省 繊維産業の課題と経済産業省の取組 PDF)

日本では40億着/年の生産 → 半分が廃棄 という情報もいただいた。いずれにせよ無視するわけにいかない非常に大きな問題だ。

■タクシー

日本のタクシー総車両数は230,305台で、これは全自動車保有台数に対する0.27%にあたる。

・全走行キロのうち乗客を乗せているキロの割合=実車率は東京で47.3%、愛知で41.9%
・つまり、タクシーが走行している距離のうち50%以上は誰も乗せずに回送していることになる

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(全国ハイヤー・タクシー連合会 TAXI TODAY in Japan 2020 PDF)

・一方で、大雨の日や終電前後などタクシーがつかまらない、乗り場が行列となるようなシーンもある

○アイディア
・ドライバーの経験則的なルート選びの進化
・アプリ予約や迎車比率が増えることによる無駄な回送の減少
・柔軟な運賃モデルによる需要の時間帯的な平準化
等に解決・効率化の可能性があるだろう

■物流、貨物トラック

日本のトラック数は7,654,118両(自家用・営業用合計)。国内貨物総輸送量のうち重さベースで9割、重さ✕距離ベースで5割をトラックが占めている。

(全日本トラック協会 日本のトラック輸送産業 現状と課題 PDF)

・実際に稼働しているトラックの輸送能力のうち何%が有効活用されているかという「積載効率」は約40%

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(国土交通省 物流を取り巻く現状について PDF)

・つまり、トラックの荷台の60%は空いている(重さベース)
※ここに時間あたりの車両稼働率も掛け算されることで全体の効率が見える

・一方で労働力不足が大きな業界課題となっている。「宅配クライシス」という言葉も注目を集めた。

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○アイディア
・マッチング率の向上、共同配送の仕組み化などで積載効率を高める
・ダイナミックプライシングによる需要の分散、平準化も欠かせない
・すべての土台となるアセットの余剰/稼働状況のデジタル化や、その情報流通/マッチングの仕組み化も加速する必要があるだろう

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