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メンタルケアを目的とした全社ローテーション休暇を行います(9〜10月)

背景

ハルモニア株式会社は「ビジネスのすべてをダイナミックにし、地球のサステナビリティを向上させる」をミッションとした、変革コンサルティングおよびシステム開発に取り組む企業です。

2020年10月より、社員の枠組みと働き方を再定義した人事制度「WIDE」をスタートしています。

2020年は主にリモート+週1日〜月1日のみ出社という働き方をしていましたが、2021年初の緊急事態宣言期間頃からは原則として出社のない「フルリモート」での働き方に切り替えています。

メンバーの平均年齢は32.1歳、扶養率は66.7%となっています。

何をするのか

内容:1週間の連続した休暇をとれるよう、最大5日間の特別休暇の付与を行います。

期間:9月16日より〜10月末までのうち1週間
チーム内で調整を行い、それぞれのメンバーが任意の1週間にローテーションで休暇をとることにしました。

休暇中には代理の者がメール・チャット等の応対ができるようにしております。取引先の皆様におかれましては、ご不便をおかけ致しますが、何卒ご容赦いただきますようお願い申し上げます。

オプション:特別休暇に合わせて、カウンセリングの受診について最大10,000円の補助を行うことにしました。もちろん、カウンセリング内容の開示は不要です。

なぜするのか

自粛生活・緊張感のある日々が長引き、多くのメンバーに見えないストレスが蓄積している

自分の周りでの観測ではありますが、ここ数ヶ月で仕事上の疲れ・ストレスなどからしんどさを覚え始めている人、不調を自覚し始めている人がじわじわ増えてきているように感じています。

ベンチャーや、リモートワークに絞ってのデータは見つかりませんでしたが、地方公務員の休職者数は増加傾向にあるそうです。

全自治体対象、公務員のメンタル調査 休職者増で総務省:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA222GP0S1A720C2000000/

一方で、東京都産業労働局のデータでは、平成27年度から令和2年度にかけてメンタルヘルス相談件数は減少傾向でした。もしかしたら自分の周りだけの変化かもしれません。
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/toukei/koyou/soudan/r2/

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(東京都産業労働局 2021年7月)

気のおけない仲間との会話はそれだけで元気をもらえるものです。自分もそうですが、特にフルリモートに切り替えて以降、そうした雑談の機会や、つらさを分かち合えるような隙間時間が激減し、もやもやを抱え込みがちになっているのを感じます。

ハルモニア株式会社では個人の裁量と自由な働き方を重視し、休むことも働くことも自分の意思で柔軟に選択できるようにしてきました。一方で、真面目で責任感の強い人が集まっており、ついつい頑張りすぎてしまう環境と言えるかもしれません。

「自分で不調や疲れを自覚して休暇を申告するのに任せる」だけでなく、「まだ不調が初期的や無自覚的なタイミングで(ある意味強制的に)リフレッシュする機会を作る」ことが今まさに必要だと考えて、全社的な特別休暇を設けることにしました。

(先週火曜日にCEOの思い付きを伝えて、金曜日には制度化しローンチしてくれたコーポレートチームの迅速な対応には本当に感謝しています。)

同様の取り組みは、少し前より世界の様々な企業で行われてきました。

Hubspotは"Hubspot Unplugged"と題して、グローバルでの全社休暇Weekや、毎週金曜日のNo社内ミーティングDayを設定。
https://www.hubspot.com/company-news/hubspot-unplugged

ナイキはオレゴンの本社全員で今年8月30日から1週間の特別有給休暇を取っていました。
米ナイキ、1週間の「メンタルヘルス休暇」コロナ長期化で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31DOI0R30C21A8000000/

個人的な思い:今すぐ自分を守る選択をしてほしい

ここからはあくまで個人的な思いについて。

ベンチャーの起業家や、そこに共感して集まった素晴らしいメンバーの皆さんは、仕事に一生懸命に打ち込み、使命感を抱き、仕事と自分の幸せとを重なり合わせるような働き方・関わり方をしていると思います。

また、全国のテレワーク率は正社員の30%弱とされるなか、比較的テレワークにも取り組みやすく、柔軟な働き方を選べている人が多いのではないでしょうか。

一方で、責任感の強さや、個人の裁量に任せられた環境は、頑張りすぎてしまうことへの抑制が効きづらく、自分や周囲が積極的に意識して気付いてあげる必要があります。

特に今はテレワーク環境でお互いの顔色が見えづらい状態です。また、「自分より大変な環境で頑張っている医療従事者やエッセンシャルワーカーの方々のことを思うと容易には弱音を吐きづらい」という思いから、自己抑制的になってしまっている人もいるのではないでしょうか。

フルリモート、非対面業務など、自分は本当に恵まれた環境で働くことができているんだと思います。これで「つらい」なんてとてもじゃないけど言ってられません。でも、自分の「つらい」という感覚を無視するのも本当に危険だと思うのです。

ほどほどにがんばる大切さ

強いやりがいやパーパスへの共感を重視するベンチャー業界でも大事なことは、仕事の使命感や責任感が自分の限界を超えないようにすることだと思います。

世界を変える、と意気込む仕事に打ち込むことは素晴らしいですが、それが自分の「楽しい」というレベルをあまりに超えているときには、「まあいいさ」「これが失敗したって、自分の人生は何とでもなるさ」と、良い意味の割り切りができるようにしておくことが大切です。(その上で、ベストを尽くするほうが結果的にも良いはず。)

これを読んでくれた起業家の方、人事・HR部門の方、メンバーの方はぜひ、今すぐ自分を守る選択をしてほしい。不調や疲れを感じていたら、まずはそれを家族や親しい同僚に伝えてみる。予定をブロックして、数日間のまとまったオフをとる。ハルモニアと同じように全社休暇の取り組みを検討する、など個人レベル・企業レベルで出来ることはたくさんあります。

ベンチャーに関わるひとりでも多くの人が幸せで健康に、そして長く働けることを心から願っています。

皆さんや各企業での取り組み、施策アイディアなどもあればぜひ教えてください。質問も歓迎です。

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