写真でふり返るリアルなフィンランド生活2024
僕は日本で博士号を取得したのち、
フィンランドの大学に研究者として現地就職しました。
フィンランドや北欧と聞くと、
・シンプルな暮らし
・幸福度が高い
・税率が高い
などのイメージが湧くでしょうか。
現地生活の面白いところは、フィンランドの歴史や文化に根差した「くらし」を垣間見れるところです。
SNSなどでは観光立国であるがゆえの「映える」フィンランドが取り上げられがちです。個人的には、「映えない」フィンランドも愛らしくてリアルなこの国の一面です。
この記事では、フィンランドの「くらし」から「社会問題」に至るまで幅広い話題を実生活レベルに落とし込んで紹介します。
2024年のふり返りも兼ねて、10個+αのリアルを写真でふり返ります。
画像とトピック選定の基準は3つ
①2024年に撮影されたリアルな写真
②SNSで取り上げられにくいフィンランドの姿
③フィンランド人や現地生活が長い人にウケたもの
(=お墨付きを得たもの)
笑う門には福来ると言います。
海外生活はサプライズとショックのミルフィーユ。リアルな生活を笑い飛ばすためにも筆をとろうと思いました。そのため、敢えてフィンランドのキレイも汚いもスポットライトを当てて紹介します。
一個人の経験ではありますが、北欧生活の舞台裏をお楽しみください。
① 一歩外に出れば冷凍庫
2024年の元旦は-20℃まで冷え込みました。
念願のフローズンパンツや、お湯を投げて凍らす遊びを実現しました。
体感気温は-30℃まで冷え込み、冷凍庫より寒いと思うとびっくりです。スキー場のような恰好にスパイク付きブーツの完全防備で外出していました。
冬は日が短くて晴天率が低い一方、晴れるととーってもキレイなんです。少々面倒でも、楽しみがあれば厚着をしてでも出かけようかなという気持ちになります。
② フィンランド版 寒の戻りで大混乱
フィンランドの春にも寒の戻りがあります。冬 (Talvi) の裏 (Taka)という意味で「Takatalvi = タカタルヴィ」、つまり"冬の出戻り"と呼ばれています。
Takatalviはフィンランドの冬のお家芸です。
昨シーズンは何度もTakatalviがありました。
もはやTakaTakaTakaTakaTakaTalviでした。
雪が降るのは嬉しいのですが、問題はそのあと。
気を抜いてスタッドレスタイヤを外してしまった場合、路上は大混乱です。
車も人もスリップしまくりな写真たちをご覧ください。
歩行者にとっては、溶けた雪が凍った時が一番怖い。
スパイクなしの靴ではあまりに危険です。天然のスケートリンクです。
皆様もお気をつけて。
③ フィンランドの無料とカオス
税率が高いフィンランド。
お得、つまりどれだけ安く良いものを手に入れるか、というのはアジア人に独特な金銭感覚だと思います。一方、フィンランド人もなんだかんだで「タダ」を上手く使っているなあと感じます。
i) 大統領選挙
こちらの選挙戦の特徴の1つに、支援者が出す屋台があります。市の中心部では右左関係なく対立候補者の屋台が一堂に介し、無料のコーヒーやソーセージが振る舞われます。
社会保障を必要としていそうな人が右寄りポピュリスト政党の候補者の屋台に並び、保険費を増やせ!などと叫びつつもお行儀よくタダ飯だけは確保する一幕も目撃しました。このなんともカオスでオープンな感じが、民主主義の本質を見ているようで面白かったです。
ii)セカンドハンド
北欧諸国はセカンドハンド大国です。
ヘルシンキでは「Kierrätyskeskus (キエッラトゥスケスクス)」という非営利グループが有名です。
特徴は各店舗にある無料コーナー。文字通り、無料の衣類や雑貨が専用の場所に乱雑に置かれます。
そこで見たフィンランドのカオス…
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