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特撮ヴィラン語り ~その64 亡霊魔導士レイバトス~

先月からYoutubeで公開が始まった「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる野望」。
ウルトラ戦士たちの様々な歴史に干渉しようとする謎の怪人:アブソリュートタルタロスの暗躍を描く物語のようですが、とにかく色んな善悪のキャラクターが描かれる中で

「誰だっけこいつ?」

ってなるヤツがたまにいるみたいなんです。周りの特ヲタな友人たちの中で。
その一体がこのレイバトス。まぁ正直確かにマイナーと言えばマイナーかもしれませんね。レギュラーのTVシリーズには出てないし、再登場も今回が初めてだから。
でも実はかなりヤバいヤツで、かつ地味に歴史も長いんですよ?

まずレイバトスが初めて登場したのは「ウルトラファイトオーブ」という、「ウルトラマンオーブ」のスピンオフ短編。この短編、「ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE」というダイジェスト番組の中でだけ放映されたものなんです。

そりゃ影薄いわ

レイバトスは「ウジュイカ、レエガミヨ」という呪文を唱えることで死んだ怪獣を復活させる力を持ちます。名前の由来のひとつは「霊媒士」なんだとか。なるほどなー。
しかし重要なのはさらにもうひとつの由来。「レイオニクスバトル」です。

何それ?

これは今から10年以上前に展開されたデータカードダス「大怪獣バトル」がその出展元。
様々なウルトラ怪獣をポケモンのように操って戦う「レイオニクスバトル」を繰り広げる宇宙人たちの物語を舞台にしたゲームで、その怪獣使いを「レイオニクス」と呼ぶのです。
レイバトスは怪獣を復活させる能力を持ちながら、さらにはその「レイオニクス」の素質も持っており、かつて光の国を裏切ったウルトラマンベリアルが使っていた怪獣を操るアイテム:ギガバトルナイザーを手に入れるために行動します。
自分が復活させた怪獣をギガバトルナイザーで操ろうってわけです。

色々な外部作品を繋げてまいりましたよレイバトス

そもそもウルトラマンベリアルも、初めて登場したのは「大怪獣バトルTHE MOVIE ウルトラ銀河伝説」という映画作品。
今ではウルトラマンゼロ共々TVシリーズでもだいぶ定着していますが、そういう他媒体作品の世界観を本流に取り込ませるキャラクターの一人として、レイバトスはめちゃくちゃ重要なヤツだったんですよ。

ただ、実は着ぐるみ自体はこの「ウルトラファイトオーブ」の前、さらには「ウルトラ銀河伝説」よりも前に作られていたそうで。
当初は別のTV作品用に設定されていたキャラクターだったんですが、諸事情で着ぐるみが作られてから10年近く経ってようやくちゃんと映像作品に初登場したんだとか。
そして「ウルトラファイトオーブ」からさらに5年近くが経ち、今回の「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる野望」で満を辞して再登場。着ぐるみが出来てから15年近く経った結果、

「レイバトスこんなに太かったっけ?」と中年太りのようなイジリが一部ファンの間で囁かれたそうです(友人談)

matthew

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