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特撮ヴィラン語り ~その448 人魂怪獣フェミゴンフレイム~

歴代ウルトラシリーズから数多くの人気怪獣がリバイバルされて登場した「ウルトラマンメビウス」。
ですが、面白いのがただの再登場ではないということ。その大半は新しい能力や設定などを追加されており、どの怪獣も昔よりもパワーアップしたかのように描かれているんです。

その中から今回ピックアップするのが、このフェミゴンフレイム
元は「帰ってきたウルトラマン」に登場したフェミゴンですが、今回は若干のフォルムチェンジと共に新たな能力を獲得し、名前も変わりました。
本来頭があるところがただのコブになっていて、喉のあたりから長い首が突き出ているという異形感が個人的に好きなんですよねフェミゴン。
フェミゴンフレイムではちょっとその要素が薄まったのが残念ではあります。

元々フェミゴンは実体がない宇宙生物であり、他の生物や物体に憑依することで活動する肉体を得て怪獣になることができます。
フェミゴンフレイムでも何かに憑依して肉体を得る点は同じなのですが、厄介なのがその後。何と乗り移られた人間はその後フェミゴンフレイムと体が完全に同調しており、フェミゴンフレイムが傷つくとその人間も同じように傷ついてしまうのです

何そのエクソシストみたいな話
人魂なのか悪魔なのかはっきりして?

実質的に乗り移られた人間は人質のような状態ですから、もしフェミゴンフレイムが死んだらその人間も同じように死んでしまいます。何という…
そんなフェミゴンフレイムに取りつかれたある女性の対応を巡り、CRUE GUYS隊員のテッペイが苦悩するのがエピソードの軸となりました。
タイトルは「青い火の女」。取りつかれた人間は青い炎を操る能力を手に入れることにちなんだものです。

怪談ホラーだしラブロマンスだしエクソシストだし
もう何でもアリですがそれが「ウルトラマン」なんです

そしてもう一点面白いのが、テッペイ含めた隊員たちはほとんどが正規の訓練を通っていない素人同然のチームであるというところ。
実は「メビウス」では第1話でCRUE GUYSはほぼ全滅の状態でして、本編に登場するのは急遽戦闘能力を持たない人々の中からスカウトされた面々が集められた、急造のメンバーたちなのです。

唯一の生き残りである正規の隊員で、熱くなりやすい性格が難点のリュウ
優れた動体視力と空間把握能力を持つものの、その才能についていけないチームメイトからは敬遠され孤立しがちなセリエAのエースストライカー、ジョージ
鋭敏な聴覚を持つがゆえにマシンの微妙な不調をも感じ取ってしまい、慎重になり過ぎるが故に戦績の振るわない女性バイクレーサーのミサキ
ドジで臆病な性格ながらも、何事にも一生懸命で心優しい保育士のコノミ
そして医者を目指して猛勉強中、運動は不得意だがオタク並みの豊富な怪獣知識を持つテッペイ。
ヒビノミライという人間の姿になったウルトラマンメビウスと共に、彼らが共に切磋琢磨し合うという学園ドラマのような構造も、「メビウス」では見どころの一つです。

もう色んな要素盛り込み過ぎだよ「メビウス」

matthew


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