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特撮ヴィラン語り ~その70 宇宙工作員 ケサム、ケルス~

先日ウルトラシリーズに登場した役者さんが、怪人役として登場したスクィッドオルフェノク(「仮面ライダー555」登場)という事例を紹介しました。
ただ実はそのパターンはその前に、「ウルトラマンネオス」で主人公:カグラゲンキを演じた高槻純さんが「仮面ライダー龍騎」で仮面ライダータイガ/東條悟役として出演する形で実現してるんですよ。ちなみに同じく「龍騎」には、「ウルトラマンガイア」にてウルトラマンアグル/藤宮博也を演じた高野八誠さんも仮面ライダーライア/手塚海之として出演してます。

逆にライダーからウルトラシリーズへという事例もちょくちょく増えてはいて。
最近一番有名なところでは、「ウルトラマンオーブ」の主人公:クレナイガイを演じた石黒英雄さん。実は「仮面ライダー電王」の悪役ボスである青年:カイを演じていたんです。頼れる兄貴分だったガイと違って、喜怒哀楽がちぐはぐなサイコな青年役でした。
そんなパターンの中から紹介したいのが、「ウルトラマンマックス」で登場したケサム。演じたのは「仮面ライダー龍騎」で全ての元凶となった青年:神崎士郎役だった菊地謙太郎さんです。

どっちもコートの人ですねそういや(つながりそこ?)

ケサムは母星からの司令を受け、地球爆破ミッションの実行役として送り込まれます。しかし円盤の事故で不時着してしまい、現場に駆けつけた防衛チーム:DASHのミズキ隊員に正体を隠したまま手当てを受けます。その結果、地球を破壊しなくてはならないという任務と、心を動かされた人間たちの優しさの間で葛藤する……という難しい立ち位置に。
もともと神崎士郎を演じていた当時から、なかなか喜怒哀楽が読めないミステリアスな演技が印象的だったんだけど、菊地さんのその雰囲気がまさにこのクールな工作員役にピッタリで。見ごたえあったなあ……

実は物語の後半では、同じく工作員として新たに送られたケルスという別のキャラクターが登場します。
演じたのはこれまた「仮面ライダー龍騎」で、仮面ライダーゾルダ/北岡秀平を演じた小田井涼平さん。今は純烈のメンバーとして、またLiLiCoさんの旦那さんとして大ブレイクしてますよね。

長かったなぁブレイクまで……(しみじみ)

しかしこのケルスは、ケサムと違ってだいぶ下衆キャラ。
人質作戦も厭わないし、最終的に人間の情に心を動かされて任務を放棄し、命を失ったケサムを嘲笑うという最低な悪役です。ケルスはDASHのオペレーターであるアンドロイドのエリー(演じたのはなんとあの満島ひかりさん)をハッキングし、彼女を地球破壊兵器に仕立て上げる作戦を実行します。

目の色以外はケサムの着ぐるみの使い回しのくせに調子こいてんじゃねえぞ(酷)

「マックス」に登場する怪獣は約半数が過去のウルトラシリーズのリバイバルなんですが、オリジナルとして新規登場した怪獣・宇宙人の中でもこのケサム、ケルスは割と人気が高かったんじゃないでしょうか。役者さんパワーもあって。
しかしそれ以降の作品では再登場がないんですよねー……前に紹介したラゴラス、グランゴンもそうなんだけど。また見たいなあと思う怪獣です。

ちなみにめちゃくちゃどうでもいいんだけど、ペナルティのワッキーさんの持ちネタで「毛ダム」ってあるじゃないですか。サーカスの「キダム」をもじったアレね。

たまにケサムと毛ダムがごっちゃになるんだよなあ

matthew

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