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特撮ヴィラン語り ~その263 ハイパークローン怪獣ネオザルス~

昔からSF作品で定番なのが、生物兵器や新型ロボットの開発に邁進するマッドサイエンティスト。で、確かにその発明品ってめちゃくちゃ高性能なんだけど、制御が難しくてその創造主本人が犠牲になってしまうところまでがワンセットだったりしますよね。
無論、ウルトラシリーズでもそんなキャラは多くいます。

ウルトラマンダイナ」に登場したのは、このネオザルス。別名ハイパークローン怪獣。

ハイパーって名乗りにつけるのはパワーアップ形態だけでいいんだよそもそも(こら)

こいつはある無人島で暮らしていた怪獣が秘密裏に捕らえられ、その体に様々な生物の遺伝子を組み込んで改造された個体です。
そんな暴挙をやらかしたのは、劇中の防衛チーム:スーパーGUTSが所属する平和維持機構TPCに籍を置く生物学者のオオトモ博士
というか、このTPCってまぁちょこちょこ裏でそういう悪事を働いてる連中が頻繁に出てくるんですよ思い返せば。「ダイナ」って「ウルトラマンティガ」の続編という位置づけなんで「ティガ」にもTPCは登場するんですが、

危険過ぎて凍結された遺伝子実験計画を隠れて再開する連中がいたり、
テロリストと秘密裏に結託してるヤツがいたり、
挙げ句ウルトラマンを防衛兵器として作っちゃおうなんて幹部が言い出して主人公捕まえたり、

お前らそろそろ支持率下がって国民から暴動起きるぞ

ってエピソードが割とあるんです。ちゃんと身辺調査とかやろうぜマジで。地球の運命背負ってるんだからさ。

でまあ、オオトモ博士の秘密がバレまして。スーパーGUTSが計画阻止のために彼の秘密研究所に向かいます。
すると博士は悪びれもせずに自らの研究目的を高らかに宣言します。これは人類防衛のためだと。人間が怪獣をコントロールし、危険な作業や怪獣退治などをやらせることが出来たら最高じゃないかと。

でも本音は?
「私の研究を認めなかったヤツ全員死ね」

たむけんのネタか!!

表向きの口上だけは立派ですが、研究自体が危険な内容じゃどうしようもない。
特に最大の地雷になったのは、スーパーGUTSが保護した小さな宇宙怪獣のハネジローを誘拐していたこと。人類に友好的なハネジローを研究し、ネオザルスの制御のために使い潰そうとしたのです。
その怒りもあって、説得に応じない博士の態度にスーパーGUTSは研究所へ殴り込みハネジローを救出すると施設に攻撃を開始。制御がまだ完全でなかったネオザルスは暴走し、皮肉にもオオトモ博士を踏み潰して暴れまわりました。

そんなネオザルス最大の武器は、胸から放ち、体温をたよりにどこまでも敵を追跡するホーミングビーム。本人の怪力と合わせれば遠近共に死角はありません。
ウルトラマンダイナも苦戦を強いられましたが、最後はその性質を利用して背後に回り、ネオザルス自身の尻尾をビームで破壊させる自滅戦法で逆転。勝利をおさめました。

こんなわけで、マッドサイエンティストの暴走が引き起こした内ゲバ。TPC本当反省しろよって話ですが、この後も上述の通り内部でゴタゴタがあるんでまぁ……頭抱えるしかないですわねマジで。

matthew


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