特撮ヴィラン語り ~その30 石化魔獣ガーゴルゴン~
個人的に「ウルトラマンX」ってめちゃくちゃ好きなんですよね。
自らの肉体がデータ化してる状態で主人公と一体化して変身するというサイバーな設定はありますが、
むちゃくちゃ王道的なウルトラマンをやってるなというストーリー展開を、現代の最新CG技術や特撮技術を活かしてフルに描くという。「こういうウルトラマンが見たかった!」っていう期待値を優に超えてくれる感じが最高だと思うんです。
実際こんだけ作品が途切れずに放送出来てるのが何よりの功績だなあと。
その「ウルトラマンX」で最初の強敵だったこのガーゴルゴン。大好きです。
名前の通り、ガーゴイルやゴルゴンといった魔物の如く目から相手を石にする光線を放つ怪獣だけど、その目が口の中にあるというフリーキーさ。ちょっと昔のホラー映画にそんな怪物いそうじゃないですか。知らんけど←
でまあ、ゴルゴンということで全体的に蛇の要素がデザイン的に強くて。背中はコブラみたいに広がってて、2本の尻尾はガラガラ蛇のように振ると音が鳴る仕様。
肩口から生えた2本の小さな頭も特徴ですが、着ぐるみ的に言えばこっちに手を入れて動かしてるんですよ。その下にあるホントの腕は、皮膜でつながった首の動きにつられて動くだけで。
この細かい工夫!構造美よねまさにね!
しかもよーくみたらね、なんか女性的な体つきなんですよこいつ。
上半身はもうモデルかってくらいスラッと細身で。くびれもあってね。そこからのどっしりとした太い下半身。
安産型だよね……(え)
劇中では、惑星ゴールドの資源を奪うべく飛来してなんと星の文明をも滅ぼす恐るべき怪獣として登場。
防衛用のロボット:ルディアンに乗って地球へ逃げてきた王子:tE・rU(テル)を追って地球に飛来し、ウルトラマンXやルディアンと戦闘になります。
一度は両者を石に変えて勝利をおさめ、tE・rUを引き渡すようにと地球人を脅迫。
お前喋れるんかい(しかも女性の声で)
しかし防衛組織XiOの隊員たちが、弱点でもあった目に集中砲火を浴びせたことで石化が解除(再生には時間がかかる)。
反撃に転じたXとルディアンの猛攻を耐え、なんとか再生した目から再度石化光線を放つも、Xがそれを盾で反射したことで自らが石に。
まさに神話のメドゥーサのような末路を辿り、最後はルディアンの猛烈な射撃を食らって蜂の巣になり撃破されました。
その後は「ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA」「ウルトラマンR/B」に再登場。どの作品でも禍々しい怪獣として描写されています。
実際人気はやっぱり高いんですよね。まあカッコいいもんね、スタイルもいいし。そして強いし。
平成ウルトラ怪獣で一二を争う美女と呼んでもいいかもしれませんよこりゃ。
……いや、美女か?
口の中に目があるんだけど?
matthew