特撮ヴィラン語り ~その99 フィンディッシュタイプビースト イズマエル~
「ウルトラマンネクサス」の特色の一つが、変身する人間が途中で交替するというもの。
ウルトラマンに変身する適能者(デュナミスト)はその光の力で命を賭けて戦いながら、やがて次の適能者にリレーのように光を受け渡します。なんで、適能者ごとにストーリー展開がガラッと変わるんですよね。
劇中前半では元戦場カメラマンの姫矢准が適能者としてネクサスに変身し、様々なスペースビーストや闇の巨人たちと壮絶な戦いを繰り広げました。
その光を受け継いで劇中後半のストーリーで中心になった適能者が千樹憐。デザイナーベビーとして作られた彼は生まれつき短命という宿命を追いながらも、より強力になったスペースビースト相手に命を賭けて戦います。
その憐が最後に戦ったスペースビーストが、今回紹介するイズマエル。全てのスペースビーストの力が合成された、最強最悪のスペースビーストです。
もっと言えば最強最悪にグロいウルトラ怪獣です
そもそもスペースビースト自体割と単独でグロいんですよ。どいつもこいつも本当に化け物としか言えない不気味さしかない。そんな連中の寄せ集めですもん、そらグロくて当たり前ですよ。
全身のあちこちにそのスペースビーストの頭が現れてるし、それぞれに固有の意志があるのかあちこちからビーストの鳴き声がしたりするんですが、
一部はマジで元のビーストの着ぐるみから頭部を切って流用してます
割と製作過程も正気の沙汰でねえ
合体してるビーストは合計で12体。
それぞれ固有の能力もばっちり使いこなせるんで、実質いっぺんに12体の敵を相手にしてるようなもの。
ただでさえ短命というハンデを背負った憐が変身するネクサスも、その圧倒的な戦闘力を前に瀕死まで追いやられます。
「ネクサス」では1体のビーストを倒すのに2~3話使うことも珍しくないので、これはもう一度負けて再戦でっていうパターンかなと最初思ってたんですが、
憐くん、自分を秘密裏に監視してた新米隊員の瑞生ちゃんと恋仲になってまして
リア充パワー(ヲイ)とも言うべき最後の力を振り絞って1話でイズマエルを倒しちゃいました
愛、すげえな
ちなみに、劇中ではイズマエルは最後の敵ではありません。
スペースビーストを操っていた黒幕が誰かという最後の謎を残して憐編は一旦終わりを迎え、いよいよ物語のクライマックスに突入します。
鬱展開による視聴率の不振から、「ネクサス」は大きくストーリー展開自体は変わらなかったものの放送期間が短縮となっていたので、それがなかったらイズマエルももっと長生きしていかんなく強敵っぷりを見せてくれてたのかもしれませんね。
matthew
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