特撮ヴィラン語り ~その450 コックローチ・ドーパント/伊刈~
人類の大半が恐らくは大嫌いであろう生物、ゴキブリ。
そのゴキブリがもし怪人となって襲い掛かってきたら、もう逃げるしかありませんよね?ホラーですもんね?
ええ、出て来るんですよそういう怪人が
「仮面ライダーW」に登場するコックローチ・ドーパント。まずはその姿なのですが、あまりにもリアルなゴキブリすぎて気持ち悪い。ツルッとした外骨格の表皮、足の部分に生えたびっしり毛のような細かいトゲ。細かい網目模様の羽根など、本物志向過ぎて本当に生理的な悪寒しか湧かないデザイン。
一説では、デザイン画から着ぐるみに起こす際に造形担当のスタッフさんがより本物っぽく作ろうと図鑑とにらめっこしながら細かい手直しをしていたそうなんです。
職人のこだわり具合がむしろ気持ち悪い(誉め言葉)
そんなコックローチ・ドーパントの能力は何と言っても素早い動き。連続射撃でさえも難なくかわします、カサカサと。移動の仕方が気持ち悪いけど。
さらには両手から青白い粘液を発生させて敵に投げつけることも出来ます。あ、もうこれ戦い方も気持ち悪い。
もうありとあらゆる気持ち悪い要素を詰め込みまくってます
どういうこだわりしてんだよ日曜の朝だぞこの野郎
さて、そのコックローチ・ドーパントに変身するのは売れない同人漫画家の伊刈。「風都 仕置人疾る」というシリーズ漫画の中でゴキスターというヒーローを登場させているのですが、実は漫画の内容というのはいわゆる犯行予告。
悪人に天誅を下す依頼を募る裏サイトを運営しており、自らがゴキスターとなって標的を襲撃するという自作自演のヒーロー活劇を制作していたのでした。うん、ゴキブリモチーフのヒーローっていう時点でロクな趣味してねぇなコイツ。
そこにダンサーを夢見るある高校生が、何も言わずにペアを抜けてしまった相棒への腹いせとして、いたずらのつもりで依頼を送ってしまったことからさあ大変。相棒であった女子高生はよりにもよってゴキブリの姿をした気持ち悪い怪人に追い回されるという、最悪のトラウマを植え付けられそうな目に遭わされてしまうのでした。
さて、実はこのエピソード。とってもゲスト出演の役者さんが豪華なんです。
元々「W」自体が、AKB48メンバーやなだぎ武さんなど脇役に恵まれた作品ではあったんですが、この伊刈を演じたのは何とかつてラーメンズというお笑いコンビで活動し、解散後もドラマに引っ張りだこの片桐仁さん。
さらにこの男子高校生を演じたのは「レディ・プレイヤー1」でハリウッド進出し今や歌って踊って演技も出来るスターに上り詰めたあの森崎ウィンくんなのです。
強すぎるぞこのキャスト陣
matthew
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