
特撮ヴィラン語り ~その460 フリーズ・ロイミュード/真影壮一~
刑事モノの要素を取り入れた「仮面ライダードライブ」の敵:ロイミュードにはそれぞれナンバリングが存在します。
001~108まで、108体のロイミュードがそれぞれに独自の行動を取りながら人間社会で事件を引き起こし、それを刑事である泊進ノ介/仮面ライダードライブが署の仲間たちと共に撲滅していくのが物語のアウトラインでした。
その中でも001~009は上位の存在であり、特に強い力を持つ強敵。頂点とも言える001がどんな形で登場するのかは否応にも注目されていたのですが、何とその正体は警視総監:真影壮一。警察組織のトップとして人間社会に潜伏し、ロイミュードたちの事件に根回しもしつつ裏から事態を操っていたのでした。
警察上層部と現場の対立って「踊る大捜査線」辺りから結構刑事モノの王道になって来ましたけど、それにちなんだ展開でもあったんでしょうね。
そして同時に真影は、同じく刑事であった進ノ介の父の死にも深い関わりを持つ因縁の人物としても描写。
本来の姿:フリーズ・ロイミュードの正体を現した真影は、その圧倒的な戦力を持ってドライブたち仮面ライダーの前に立ちはだかります。
氷を鎧のように纏った悪魔のごとき姿をしているフリーズ最大の能力は、指先から放つ「氷の針」。この針には人間の記憶を操作する性質があり、針を撃ち込まれた相手は真影の意に沿って、彼が知られたくない事実にまつわる記憶を消されてしまうことになるのです。
…氷あんまり関係ねぇな?(おい)
いやもちろん強いんですよ氷の能力は。
「速く動く」に対しての「停止」、「エンジンの熱」に対しての「冷気」というようにまさにドライブたち仮面ライダーのカウンターのような能力持ちで、なるべくして敵ボスになったとも言うべき強敵なのは確かなんです。
ただこの「氷の針」の性質が通じない特異体質の人間もいて。進ノ介の父はまさにそんな体質を持っており、真影が人間ではないことに薄々感づいていたのです。それを知った真影は、彼に嫉妬していた同僚の仁良を秘密裏にそそのかし、進ノ介の父を仁良の手で抹殺させたのでした。
真実を知った進ノ介の奮闘により一度は倒されたフリーズだったものの、その屈辱が逆に力を与えたことで黄金の超進化態として復活。一撃でドライブを仕留めてしまい、「泊進ノ介・殉職」――という衝撃の一幕が。
いや刑事モノの定番を主人公でやるなって
もっともこの次のエピソードで進ノ介は仲間たちの懸命の助力によって復活を遂げるんですが、本当にこのワンシーンは一つ大きなクライマックスになったと思いますね…
matthew