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特撮ヴィラン語り ~その98 高次元捕食体ボガール~
祝、ウルトラマンメビウス15周年!
昭和ウルトラシリーズの総括的なストーリーになった「ウルトラマンメビウス」ですが、物語の序盤って実はそんなに昔の作品とのリンクはないんですよね。
本格的に昔のウルトラマンが出てくるのって後半に入ってからで、序盤はある程度「メビウス」単独でも成立する話なんです。だから昔の作品を知らなくても入りやすかったりする。
そんな序盤において、物語を裏から牽引していたのがこのボガール。実質的には「メビウス」を代表するメインヴィランだとも思ってます。
第1話から何か記憶には残ってるんですよね。こう、ソバージュヘアで目の周りが真っ黒の
すんげぇ言葉悪いけど60年代70年代によく見た悪い女の人がよくやってるメイク
みたいな女性が意味ありげに出てきて、異様に長い舌でじゅるりと舌なめずりをするんですよ。
実はこれがボガールの人間体で、その長い舌が示す通りデザインモチーフは蛇。全身真っ白なんですが、コブラの頭部のように広がった翼や蛇の舌のように全身を這う赤い血管のような模様がポイント。
別名が示す通り、こいつは何でも食べちゃいます。食べる時はその翼の部分を巨大化させて両腕と一体化して丸呑み。あれですね、ちょっと前に映画にもなってたけど「寄生獣」の「ぱふぁ」ですよ「ぱふぁ」。
「ぱふぁ」で通じると思って喋るのこれが初めてだよ俺
ボガールはかつてアーブという惑星を滅ぼしたことがあり、そのアーブの人々と交流を重ねていたウルトラマンヒカリが復讐の念からハンターナイトツルギへと変貌して追いかけていた因縁の存在。
地球にやってきたボガールは休眠中だった様々な怪獣たちを目覚めさせるフェロモンを発し、餌を呼び寄せようと暗躍。当然ツルギにも存在を察知され、メビウスやツルギとも何度も戦います。
そんな中でボガールモンスという強化形態へパワーアップ。様々な怪獣を食い尽くして膨大なエネルギーを体内に溜め込んだことで爆発寸前まで暴走状態になったボガールモンスとの最終バトルが始まり、そこでツルギの復讐に一つの決着がつくというのが序盤の山場になりました。
ところが、このボガールの話はまだ続きがあって。
実は中盤でボガールのランクダウン的な存在のレッサ―ボガールという怪獣が多数登場します。
こいつらには人間に化ける能力や高い知能はなく、とにかく本能のままに生物を喰らうだけというシンプルな存在。しかし追いつめられると何と共食いをして巨大化する習性を持ちます。
お前らちょっとは食事を選べ
しかも最初はちゃんとボガールらしく背中の翼で獲物を喰らうんですが、巨大化すると
頭ごと巨大化してでっかい口が出来上がります
マジで寄生獣のアレだと思ってください
いや、あのね。CGなら分かるんですよ。てか変化するところはもちろんCGでやってますしね。
でもそのでっかい口、着ぐるみでちゃんと作ってるんですよ。頭のところにでっかいシンバルを横に置いたみたいな感じのすんごいのね。特撮で言ったらいわゆるカネゴンみたいな感じというか。
それで戦うって着ぐるみの中の人相当頭重いんじゃねえかと
ちょいちょいウルトラシリーズってぶっ飛んだシルエットの怪獣が出てくるものですが、どうやって操ってるんだろうなぁと毎回気になってしまいますねああいうのはw
matthew