特撮ヴィラン語り ~その447 ウェザー・ドーパント/井坂深紅郎~
最近の特撮ヒーローのライバルキャラって、大体2つの方向のどちらかになると思うんです。
1つは普通に悪くてカッコいい、正々堂々としたライバル。敵ながらダークヒーロー感があるという感じですね。
もう1つがネタ枠。何か言動が気持ち悪かったり笑えたり、普通にカッコいいだけとは言い難いタイプの方です。
しかし今回登場するウェザー・ドーパントはその両方。カッコいいのに気持ち悪くて変態チックという稀有なキャラクターです。
登場するのは「仮面ライダーW」。風都にて小さな診療院を営む医師:井坂深紅郎は一見すると穏やかな紳士風の風貌ではあるのですが、その裏にはとんでもない本性を隠していました。
彼は風都を拠点に、人間を怪人へと変貌させるガイアメモリを流通させている組織:ミュージアムからも恐れられている怪人物。ガイアメモリの魅力に取りつかれたあまり、自らの体でいくつものガイアメモリの実験を試して能力を取り込んだマッドサイエンティストだったのです。
組織がビビる変人ってよっぽどですよ
その体験を生かし、彼は密かにガイアメモリによって人間が変身したドーパント専門の闇医者としても活動。結果的に普通の人間よりもドーパントへの執着心が強くなり、強い力を持つメモリを診ると高速で舌なめずりをするクセがつき、常人を超えるエネルギー量から絶えず空腹に襲われる大食感にもなってしまいました。
もうバットマンの悪役みたいな雰囲気で普通にキモいし怖い
出る作品違うよ井坂先生
そんな彼が変身するのが、「天候」の能力を持つウェザー・ドーパント。ミュージアムの幹部たちが所有するものに近いシルバーランクの強力なガイアメモリによって変身したこの姿では、文字通り天候を自在にコントロールするというチート級の能力を発揮します。
落雷、突風、吹雪ですらお手のもの。ピンポイントで雨を降らせて雨水で1人だけを溺れさせるという反則な応用も可能。
さらには複数のガイアメモリの力を取り込んだことによって純粋なドーパント単体での身体能力も高く、格闘術でも仮面ライダーたちには引けを取りません。
何でこんなのがラスボスじゃないんだって思いましたよマジで
「W」における2号ライダーである仮面ライダーアクセル/照井竜とは、彼の家族を皆殺しにしたという過去から仇としても憎まれ、中盤以降のドラマを牽引する役回りでもあった井坂。
役を演じた檀正幸氏は惜しくも亡くなられてしまいましたが、今でも変態ヴィランを生み出してくれた名優としてファンからも愛された方でした。本当に印象的なキャラでしたね。
matthew
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