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特撮ヴィラン語り ~その40 パワードバルタン軍団の脅威~

1992年オーストラリアで制作された「ウルトラマンG」に続き、1995年にアメリカで制作されたのが「ウルトラマンパワード」。
「ウルトラマンG」は作品オリジナルの怪獣が登場しましたが、「ウルトラマンパワード」では初代ウルトラマンのリメイクのような形で過去の怪獣たちをリメイクして登場させる形になりました。
中にはデザインだけでなく設定が大幅に変わった怪獣や宇宙人もいますが、この「パワード」における黒幕はバルタン星人。
本家ウルトラマンでの「母星が滅んだために生き残りを連れて地球への移住を計画」という悲劇的な背景が消え、ただ地球侵略に来た邪悪な宇宙人として描かれています。

さてこのバルタン星人、アメリカに行ったらめっちゃモデル体型になりました

中心に描いた通り、全体的に頭もハサミも何もかもほっそりシャープに。
本家バルタン星人はセミのような外見でしたが、鋭角的な外見にはちょっとツノゼミの要素も足されたような感じかな。
さらに空を飛ぶときはまさに昆虫のような羽根が背中に生えます。まさに虫。

ん?ツノゼミの要素が入った侵略者?
テラフォーマーズか?
あっちはゴキブリだけど。

じょうじとか言わないからなコイツ?

ちなみに後ろにいるのはさらに頭脳が発達した上位種のサイコバルタン星人。発達し過ぎて頭脳がでっかくなりすぎた結果頭突き破ってます。

死ぬよそれ?
自分の牙が伸びすぎて頭に刺さるイノシシかお前?

「ウルトラマンパワード」も「ウルトラマンG」と同じく全13話の短いシリーズなんですが、終盤でバルタン星人は地球侵略のために2体の強力な怪獣を派遣します。
こんだけ頭脳が発達してるんでね、まあそりゃ科学力も高いですよ。

まず現れたのが、彗星怪獣ドラコ(左)。
元々の設定では隕石の接近と共に飛来した怪獣ながら、突然目覚めたレッドキングにボッコボコにやられて退散するというしょっぱい役割でしたが、

アメリカに行ったら何故か振り袖の中に鎌持ってレッドキング返り討ちにしちゃってました
必殺仕事人かお前
(BGM:ぱららーん、ぱっぱっぱっぱっぱっぱららーん)

いやまさか、

「やられたら、やり返す。倍返しだ!!!」
半沢さん!?
(BGM:ちゃーん、ちゃららーん、ちゃららーん、ちゃららららーん)

しかしこいつは、パワードの能力についてデータを分析するためのただの囮。
ドラコが倒されると、いよいよ本命として奴が現れます。
そう、ウルトラマンを倒すための最後の怪獣と言えばこいつ、ゼットン(右)です。

アメリカ行ったら羽根が生えてロボットみたいになりました

いやもうマジでロボットですよ。全然動かないままビーム撃ちまくるだけで。なんかこうウィーンとかなんとか効果音つくんじゃないかってぐらい動きが固い。そんな音は鳴らないけどさ。
元々無機質なデザインではありましたが、ここまでさらに無機質になるとは……

この「ウルトラマンパワード」、怪獣デザインのリメイクがどれも秀逸なんですよね。
リメイクされなかった怪獣もいますが、温故知新というか、たまには昔の怪獣を今風にアレンジしたものもまた見たいもんです。

matthew

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