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特撮ヴィラン語り ~その374 ジェラシット~

戦隊シリーズの怪人キャラって、たまに改心してしれっと最後まで生き残るパターンがあったりするんですが、その中で結構記憶に残っているのが「海賊戦隊ゴーカイジャー」に登場したジェラシット
見た目はウミウシや珊瑚をモチーフにした強面のピエロのような不気味な姿なんですが、

一言で言うとバカなんですよねこいつ(酷)

元々は銀河全体を支配する巨大帝国:ザンギャックに所属する行動隊長であるジェラシット。
技術士官としてトップに上り詰めた女幹部:インサーンに昔から一目惚れしており、彼女を振り向かせるためにゴーカイジャーに果敢に挑みます。
ザンギャックの行動隊長たちはみなインサーンの手により、体の一部を機械化されてパワーアップを遂げているのですが、何とジェラシットは100%生身で戦う唯一の怪人。自らの嫉妬の感情をそのまま戦闘力に変換できる能力の持ち主で、嫉妬の炎を纏ったチョップ技「ジェラシー炎斬り」を必殺技としています。
が、とにかくバカなんです。代表的な彼の名台詞がこちら。

「暴力は止めなさい!暴力を止めないと暴力するぞー!!」
支 離 滅 裂

しかもめっちゃタフなんです。ギャグ補正なのか何なのか、ゴーカイジャーの必殺技を食らっても爆発せずに吹っ飛ばされるだけだし、巨大化してロボ戦で戦って必殺技のオンパレードを食らっても空の彼方にキラーンと消えるだけで爆死はしないし。
山田祐貴さんが演じるゴーカイブルーに「お前、実はすごく強いだろ…」とまでツッコまれる始末でしたから。

一度はゴーカイジャーに敗れたジェラシットですが、何とその後ザンギャックを追放されると、とあるたこ焼き屋の親子にペットとして引き取られてしまいます。

こんな見た目グロテスクなペットがいてたまるか
しかもメチャクチャこいつ地球語堪能なんだが?

いかにザンギャックを追われた身とはいえ、地球人にペットとして買われているという情けない末路を喧伝されては困ると、ザンギャックから派遣された行動隊長センデンに一方的に攻撃を仕掛けられ、彼を保護するたこ焼き屋の親子もろとも激しい攻撃にさらされるジェラシット。
しかし自分に偏見の目を向けることなく受け入れてくれたジェラシットは身を挺して彼らを庇い、ゴーカイジャーもその想いに応えてセンデンを撃破します。
何とも感動的なドラマ。激しい攻撃に力なく倒れたジェラシットは、そのまま息を引き取――

――りませんでした。

「これで死んでたら確かにすごくドラマチックなんですけどね…」と自分で言いながらゆっくり起き上がり生存をアピール。
そして事態が収束すると、ジェラシットは改心してたこ焼き屋の修業に勤し――

――むこともなく、彼の母親と相思相愛の中になり駆け落ちして旅館を営むことになりました。
そのうえ子供まで出来ちゃったんだとさ。

……どゆこと?

matthew


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