巨大トレンド「NFT」超入門②-メタバース編-
第一回では、NFTは幅広いジャンルで活躍するといいました。
第二回は、中でも特に関係の深い「メタバース」について掘り下げいきたいと思います。
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1.メタバースとNFT
・メタバースは次世代型SNS
・メタバースの定義
-メタバースの必須条件7つ
・メタバースに最も近い「The Sandbox」
-Play-to-Earn(ゲームをプレイして稼ぐ)
-ゲーム内の仮想土地
2.メタバース×ファッション(バーバリー,RTFKT)
・有名ブランド続々NFTに進出
-バーバリー、RTFKT、ナイキ、アディダス
・互換性について
3.世界最大のNFTマーケットプレス「Open Sea」
・「OpenSea」について
・主要通貨はイーサリアム(ETH)
-スマートコントラクト
・その他のマーケットプレイスについて
-海外のNFTマーケットプレイス
(ラリブル/スーパーレア/BinanceNFT)
-国内のNFTマーケットプレス
(ナナクサ/コインチェックNFT)
4.現状と課題
・法整備
①法律上の分類
②税制面
・技術的課題
①審査の問題
②互換性
③ガス代(手数料)
④環境問題
5.NFTは可能性に満ち溢れている!
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1.メタバースとNFT
・メタバースは次世代型SNS
メタバースは次世代のSNSといわれています。
この巨大SNSプラットフォームが巨額の投資をした事により、メタバースは加速度を増して進歩していくと思われます。
・メタバースの定義
「メタバース」の言葉の意味を説明すると、
メタバース(metaverse)とは、
「超越した(meta)」と「世界(universe)」からなる造語で、SF小説作家のニール・スティーブンスン氏が1992年に小説「スノウ・クラッシュ」で使ったのが最初といわれています。
メタバースには、世界的に統一された定義はまだ無く、メタバースに詳しい米ベンチャー投資家マシュー・ボール氏は、メタバースの必須条件を以下の7つとしています。
①永続的であること:一時停止やリセットは存在せず無限に続くこと
②同期的である:実社会と同じく、同期的な状態
③無限の同時接続ユーザー:ユーザーそれぞれが存在感をもつ
④完全に機能した経済:個人や企業が価値を生み出し報酬を得られる
⑤実社会との垣根なし:リアル/バーチャル、オープン/クローズ、にまたがる体験となる
⑥相互運用性:プラットフォームの垣根を越えた体験
⑦幅広い人々の貢献:個人や企業などが大量のコンテンツや体験を提供する
文字で列挙されると逆に難しいと思うので、一言でメタバースを説明するとしたら、「現実世界とほぼ同じような体験ができる仮想空間」というイメージです。
単にVRゴーグルを掛けて見る世界とは違うということです。
そこには、遊び、仕事、教育、ファッション、コミュニケーションなど、人々の「生活」があり、「経済」があり、「社会」があります。
・メタバースに最も近い「The Sandbox」
現在メタバースに最も近いといわれているのが、「The Sandbox」というNFTゲーム(ブロックチェーンゲーム)です。
「The Sandbox」では、Play-to-Earn(ゲームをプレイして稼ぐ)を採用していて、ミッションをクリアして報酬を得たり、クリエイターが作ったアイテムを販売したり、プレイヤーが集めたアイテムなどを別のプレイヤーやクリエイターが買うこともできます。
また、サンドボックスには「土地」の概念があります。現実世界と同じように、区画分けされたLANDと呼ばれる仮想土地が約16万区画あって、個人や企業などが所有しています。
このLANDでは、3Dアバターを通して、クリエイターが作ったジオラマ空間やゲームを体験することができます。
ここで重要なのは、有名IPなどのLANDの周りには人(アバター)が集まり、周辺土地の地価が高騰します。これはゲーム内の土地が現実世界と同じように機能しているのが分かります。
コンサート会場や、美術館(デジタルアートなど)などもあり、今後も土地活用が期待されます。
もちろん、安く買って高く売る、投資目的で買っている人も多いです。
また、独自の交通システムもあります。現実世界でもタクシーとかありますよね。
サンドボックスの広大な空間をアバターが走って移動するのは、かなり時間が掛かります。
ポイントを使うなどして高速に移動することが可能となっています。
せっかくなので「The Sandbox」がメタバースにもっとも近いと言われる理由を深掘りしますが、【 】内は読み飛ばしていただいても結構です。
【メタバースといっても実にさまざまな種類があってFacebookの「Horizon」や「Fortnite」がありますが、それらは集中型メタバースといわれているもので、プラットフォームを運営する中央管理者が存在して、データは全てそこで管理されています。
一方で「The Sandbox」は分散型メタバースで、プラットフォームを提供しているだけの存在になります。
クリエイターは制限を受けることなく創作ができますし、ユーザー投票によりゲームの方針を決めていきます。より個人に焦点が当てられ、自分たちでゲームを作り上げていくという新しいゲーム構造となっていることが最大の特徴です。】
2.メタバース × ファッション(バーバリー,RTFKT)
・有名ブランドが続々NFTに進出
メタバースで使用するアバター用のファッションもすでに有名ブランドが進出を始めています。
中でも私が面白いなと思ったのが、米デジタルスニーカーブランドの「RTFKT」の試みです。
デジタルスニーカーをNFTアートとして販売し、購入から6週間経ち、申請をすると実物のスニーカーが配布されるというものでした。
そして、なんとこの「RTFKT」が、2021年12月に「ナイキ」によって買収され、ナイキがデジタル世界への進出を表明しました。
同月、「アディダス」もメタバース事業への参入を発表し、いよいよ本格的に世界が動き出そうとしているのが伺えます。
・互換性について
将来的には、アバターやファッション、アイテムなどを、どのプラットフォームやゲーム間であっても持ち出せるようになると言われています。
現実世界でも、自分の服は、世界中どこへでも着ていけますよね。それをメタバース空間でもできるようになるかも?!です。
3.世界最大のNFTマーケットプレス「Open Sea」
・「OpenSea」について
NFTは主にマーケットプレイを介して売買されます。現在、世界で最も大きなマーケットプレイスは「OpenSea」です。
最大の特徴は、誰でもNFTを発行できることです。
扱ってるジャンルは、アート/音楽/ワールド/トレカ/スポーツ/ドメインなど
幅広く対応しています。
・主要決済通貨はイーサリアム(ETH)
取引きでは、今の主流は仮想通貨のETH(イーサ)を使います。
イーサリアムは仮想通貨取引量で世界第二位で、一位はビットコインです。
なぜNFTはビットコインや日本円などで取引きしないかと言うと、イーサリアムにはビットコインにはない「スマートコントラクト」という機能が備わっているからです。
スマートコントラクトとは、契約条件を満たした場合に、契約内容が自動的に実行される仕組みのこと。
ちなみにビットコインは、送金のみ可能な暗号資産です。
・その他のマーケットプレイスについて
その他のマーケットプレイスについても参考までに載せておきます。
現在では、日本円での決済ができるマーケットプレスも増えてきています。
-海外のNFTマーケットプレイス
ラリブル:アート系NFTの取り扱いが多い
スーパーレア:アート系NFTの取り扱いが多い、 審査制
BinanceNFT:Binanceに口座を持ってる方はおすすめ
-国内のNFTマーケットプレス
ナナクサ:審査性、日本円での決済可能
コインチェックNFT:出品や購入の際にガス代が掛からない
4.現状と課題
・法整備
NFTはテクノロジーが先に来て、法律が追いついていない状態です。
①法律上の分類:たとえば、民法上の所有権は、デジタルデータなどの無形物には認められていません。
②税制面:たとえばNFTを販売して利益を得た場合、その収入は、事業所得、雑所得、譲渡所得のどれに該当するか、などまだはっきりとした見解が出ていません。
・技術的課題
①審査の問題
OpenSeaなどのマーケットプレスでは、誰でもNFTを発行できるというメリットの反面、以下のような問題があります。
⑴作者本人であるかの確認が難しい
たとえば、アートだとNFTアートが本人の出品か、盗まれて出品された物かというのは簡単には判断できません。これは出品者の信頼に任せるしかありません。
⑵同じ作品をマーケットプレイスをまたいで販売できてしまう
マーケットプレイスAで販売した唯一無二の作品を、マーケットプレイスBでも販売した場合、唯一無二性が失われてしまう
これも現在は、出品者の信頼に任せるしかありません。。
誰でも発行できるから審査性にするなどの対策が行われています。
②互換性:アバターやアバター用のファッション、アイテムなどのNFTを、プラットフォーム、ゲームの垣根を超えて、どこでも自由に持ち出せて使えるようになることが理想です。
③ガス代:NFTの主要通貨であるイーサリアム(ETH)のガス代と呼ばれる手数料が高いことです。ガス代は常に変動していて、高いときは2〜3万円だったこともあります。これは取引が混み合うと手数料の高いものから優先的に処理されるため、手数料が値上がりしてしまいます。
場合によっては作品の値段よりもガス代の方が高くなってしまうケースもあります。
④環境問題:2021年8月のデータでは、ビットコインの電力量は、アラブ首長国連邦の年間の電気使用量に相当するとなっています。
ビットコインほどでないにしても、イーサリアムも取引を成立させる段階で、多大な計算を必要とするため、膨大な電力が必要とされています。
計算方式などを変えるなどして電力を抑える方法を検討中です。
5.NFTは、可能性に満ち溢れている!
このように課題は山積みで、参入する壁は高いです。
ですが、インターネットが普及したときも、怪しさ満載ですぐには世の中に受け入れて貰えませんでした。
でも今では、生活の中でインターネットを無意識のレベルで使っています。
NFTは、そんなインターネットが普及したときと同じか、それ以上の革命と言われています。
早いうちに法整備も追いついて、大企業や有名IP、インフルエンサーなどの参入によって、少しずつ認知の扉も開かれていくでしょう!
ではまた!!
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