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従業員の困りごと㉑

織田(仮名)さんが勤める会社は、全国展開している保健総合代理店です。

平成25年に障害のある従業員が勤務する「事務サポートセンター」の発足に際し、織田さんは同センターの立ち上げを任されましたが、彼は障害の知識や労務管理の経験はなかったため、様々なセミナーや養成講座を受講するなど、積極的に障害者雇用に関することを学んでいきました。織田さんは、養成講座修了後、サポーター登録し、同僚の羽柴(仮名)さんと徳川(仮名)さんを支援対象として、支援計画を立てました。


羽柴さんは、事前にその日のスケジュールを口頭で説明しても、一つの業務が終わるたびに「何をしたらいいですか?」と指示を仰いていました。

そこで、織田さんは、羽柴さんが一目見て自分の一日の業務スケジュールがわかるように「日程表」を作成しました。羽柴さんがこれを活用するようになると、次はどの業務を行うか自分で確認し、スケジュールどおりに業務を進められるようになり、作業時間の管理もできるようになりました。


一方、徳川さんは、パンフレットの在庫管理業務を担当していましたが、在庫補充のため取り寄せを依頼することも担当業務の一つでしたが、いつそれが到着するのか把握できず、業務の進捗管理ができないことが課題でした。そこで織田さんは、注文数・依頼日・到着予定日等を記入し、さらに、パンフレットが届いていない場合の再依頼と到着予定のチェック欄も追加した「パンフレット管理表」を作成しました。徳川さんがこの管理表を活用し始めると、自分自身で進捗管理ができるようになり、パンフレットの在庫管理がしっかりできるようになりました。

また、徳川さんは、デスクワークが続くと集中力が欠けてミスが多くなるという課題もありました。そこで織田さんはサポーター支援員にアドバイスを受けながら、徳川さんが担当する業務を「デスクワーク」と「体を動かす業務に分類したうえで、デスクワークを続けて行わないように、体を動かす業務をデスクワークの間に適宜入れながら、メリハリをつけて働くよう指示するようにしました。その結果、徳川さんのミスは少なくなっていき、一つひとつの業務の能率があがるようになりました。


織田さんは、このようなサポーター事業に参加した経験から、障害種だけで特性を判断するのではなく、それおぞれの個性を見極め、尊重しながら成長するための支援の必要性を実感し、また、同事業への参加は、2人のスキル向上だけではなく、同センターに所属する従業員全員の意識向上にも大いに役立ったと感じたとのことです。

それぞれの長所でカバーし合えば、どのような業務でもきっとできるのではないでしょうか。

YORISOU社会保険労務士法人の長谷川です。
わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。
また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!
*本文の内容は、行政機関で紹介している障害者雇用の事例集などを参考に  作成しています。

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